モインモイン!皆さん、こんにちは♪
ピアノ大好き主婦、管理人のアガサです!
今回は、クラシックピアノ界の天才エフゲニー・キーシンの自伝本を読んでの感想です。
キーシンは、私が幼少期から尊敬してやまない1番大好きなピアニストです!
今回ご紹介する自伝本を初めて読んだのは数年前でしたが、久しぶりに最近読み返して再び感銘を受けたので、記事にする事にしました!
キーシンのファンであるならば、必ず読んで欲しい1冊です。
では早速、感想にいきますよ〜!
愛される人間性
キーシンのリサイタルに行かれた方や、演奏動画をご覧になられた事がある方はご存知かと思いますが、キーシンは舞台に立っても謙虚で控えめな姿がとても印象的なピアニストです!
キーシンは、幼少期から脅威的な音楽の才能を持っており、神童と呼ばれ若くしてデビューしました。
そのため、“華々しい世界で生きている別世界の人”と思っていましたが、本書を読むと彼は私たちと何ら変わらない一人の人間であることがよく分かりました。
無償の愛を注ぎ彼を支えてきた家族や、恩師アンナ・カントールに見守られながら育った彼は、ロシア人として生まれ育ち、ユダヤ人がルーツということで複雑な経験をしたこともあったそうです。
そんな中でも自分の信念をしっかり持ち、周りの人々への感謝を忘れず誠実に生きてきた彼がどのように物事に対応して考えていたかというのが分かり、不思議な感覚ですが親近感を覚え人間らしさを感じる事ができますます大好きになりました。
彼に関わる全てのものが“エフゲニー・キーシン”という人間性を創り上げ天才的なピアノを更に奥深く煌びやかなものにして行ったのです。
キーシンに関わる全ての人たちや物事に「ありがとう」という気持ちになりました・・・(気持ちが重い(笑))
キーシンの魅力
上述したようにキーシンの愛される人間性も彼の魅力の大いなる一つですが、もう一つ大きなものとしてやはり彼の演奏があります。
彼の演奏は、陳腐な言葉ですが・・・他のピアニストにはない良さがあります。
テクニックはもちろんのこと、忠実に作曲家の想いを汲み取ってそれを“自分の音色”として繰り出す事ができるピアニストなのです。
プロのピアニストはそれができて当然という考え方もあるかと思いますが、それに加えて彼の音色には唯一無二の暖かさや美しさがあり、皆は胸を打たれるのだと思います。
簡潔に言うと私はキーシンの音色が大好き!と言う事です・・・(笑)
アレンジが激しめのピアニストも世界中にたくさんいますが、キーシンは自己流に激しいアレンジするということはほとんどありません。
楽譜の意図を忠実に守りながら、それでいてキーシンの音色に変化するんです!
不思議ですよね。
一つ一つの音の粒たちがしっかりしていて聞いていて非常に心地よく、繊細な音からダイナミックな音まで自由自在に操れる素晴らしいピアニストです。
才能の塊
実はキーシンは国際的なコンクールに出場し有名になった、というピアニストではありません。
というのも、幼少期から各国でリサイタルを開きコンクールに出るまでもなく世界が認める天才ピアニストになったからです。
最近のピアノ界では珍しいタイプですよね!
ピアノ業界、特にクラシックに特化したピアニストが生きる世界は大変厳しく、プロのピアニストを職業として生きていく事ができるのは一握りだと言われています。
音大生や芸大生がこぞって国内外の国際コンクールに出場するのは、単純に賞が欲しいといったことだけではなく、舞台で演奏することで「自分を知ってもらう=リサイタル」というニュアンスも含まれているとか。
そんな中で、キーシンは自分の音楽の才能だけでここまでの世界的ピアニストに上り詰めました。
様々な巨匠たちとの出会いや演奏会についても詳しく本書で綴られていますがまさしく、彼はそういった縁を自分の努力で手繰り寄せて実力にして行ったのです。
しかしキーシンはこの才能に甘んじる事なく、日々進化しています。
最近のキーシンは年齢を重ねて音の深みが若い頃に比べると更に増してきたように思います。
幼馴染の女性と結婚し(おめでとうございます!キーシン!)ライフスタイルも変化していっている中で、恩師との悲しい別れもありました。
彼の中では大きな心境の変化もあったと思います。
ですが、彼は衰える事なくまだまだ走り続けているのです。
本能のままに音楽を愛し、ファンを大切に思い、ピアノに向かい続けています。
まとめ
初めて私がキーシンを知ったのは、小学生の時にYouTubeで彼の演奏を聴いた時です。
イギリスのロイヤルアルバートホールでのリサイタルの映像です。
常人ではあり得ないと思うほどの卓越したテクニック、音色にのせられた彼の熱い思い、聴衆の熱い拍手と熱気に何度も真摯に応えるキーシン、全く気取っていない礼儀正しい作法。
全てに魅了され、その頃から彼は私の1番大好きな尊敬するピアニストとなりました。
しかしキーシンはあまりプライベートを公にすることがなかったので、彼はいったいどんな人なんだろう?と昔から疑問に思っていたのです。
本書では、謎に包まれたキーシンの物事に対する向き合い方や考え方、人との接し方や家族のこと、そして音楽に対する思いも、全てを垣間見ることができました。
とても満足です!
これからピアノを趣味ではありますが弾き続けていく上で、お守りのように大切にずっと持っておきたい1冊となりました。
余談ですが、今の私の夢は、キーシンのリサイタルに行くことです!生演奏をまだ聴いた事がないので、もしまた来日してくれたらどこへでも飛んで何が何でもチケットをゲットしたいと思っています!(気持ちが重い(笑))
実際に彼の姿を見て生演奏を聞くときっと涙腺崩壊すると思います・・・きっとそうです、えぇ。
これまでも、これからもキーシンは世界で唯一無二の才能あふれるピアニストに変わりありません。
そして世界中の人々にこれからもたくさんの音楽を届け続けてくれるはずです!
最後まで、ご覧いただきありがとうございました!