モインモイン!皆さん、こんにちは♪
ピアノ大好き主婦の管理人、アガサです!
「クラシック音楽ってなんとなく敷居が高いし、たくさん曲があるから何を聴けばいいのかわからない・・・」と思っていらっしゃる方、多いのではないでしょうか。
クラシック界は昔からなんとなく独特な雰囲気があるのは事実ですが・・・クラシック曲はもちろんどなたでも楽しむことが出来る伝統ある音楽です!
クラシック曲の中で、今回は「ピアノ協奏曲」について取り上げていきます。
「そもそもピアノ協奏曲って何なの?」と思われた方もご安心ください♪
ピアノ協奏曲の簡単な説明と、1度は聴くべきピアノ協奏曲を合わせてご紹介していきます!
ピアノ協奏曲とは
ピアノ協奏曲とは、ピアノを独奏楽器としてオーケストラと共に演奏する曲のことです。
基本的なピアノ協奏曲の形式として、30分〜40分ほどの1曲を「第1楽章」「第2楽章」「第3楽章」と3つに分けて作られていることが多いです。
(余談ですが・・・ピアノを除く管弦楽音楽の中で最も規模の大きいものを「交響曲」と言います。四楽章で構成されていて、別名「シンフォニー」と呼びます。)
1度は聞くべき!ピアノ協奏曲
ここからは1度は聞いておくべきピアノ協奏曲を、作曲家別にご紹介します。
今回ご紹介するのは以下の4名です♪
- ラフマニノフ
- ショパン
- サン=サーンス
- チャイコフスキー
もしかすると、あなたが聞いた曲もあるかも・・・!?
ラフマニノフ
まずは、ロシアの有名作曲家でピアニストの「セルゲイ・ラフマニノフ」の楽曲から紹介します。
ロマンティックで美しいメロディーを作り出す唯一無二のロシアが産んだ天才です。
ラフマニノフの音楽は、盛り上がりどころがたくさんあり緩急も分かりやすいので、クラシック初心者の方でも親しみやすく聴きやすいと思います♪
ピアノ協奏曲第2番
第2番は、ラフマニノフの非常に有名なピアノ協奏曲です。
ラフマニノフが、うつ病とスランプで苦しんでいた時期にこの曲を作り上げ大成功を収めたことで、病気から抜け出すことが出来たという話があります。
ラフマニノフにとっても大切な作品でありますが、私たちラフマニノフファンからも非常に人気の高い曲となっています。
3楽章構成で、演奏時間は約35分ほどです。
1楽章ではロシアの鐘をイメージした和音から厳かに始まり、展開部では非常に聞き応えのある盛り上がりをみせます。
対照的に2楽章は、非常に神秘的なメロディーで静かに時間の流れを感じる事ができます。
人の琴線に語りかけてくるようなラフマニノフの繊細なメロディーは心に染み渡ります。
最後の3楽章は最大の見せ場であるといっても良いでしょう!
ラストのピアノのカデンツァの後に2つの主題が融合されて盛り上がるシーンは圧巻としか言いようがありません。
有名中の有名曲で人気曲なので、コンサートなので演奏される機会が非常に多いです。有名なピアニストは必ずと言っていいほどこの曲は公の場で演奏しますので、この曲は知っておいて損はありません♪
ピアノ協奏曲第3番
ピアノ協奏曲第2番と並んでラフマニノフの有名曲の第3番。
非常に高いテクニックと音楽的な感性・表現力等が求められるため、世界中に数多くあるピアノ協奏曲の中で最高難度の曲と言われています。
ラフマニノフと友人であった、伝説のピアニスト ホロヴィッツが「私の曲」と呼び愛奏していたことでも有名なんです♪
演奏時間は約40分程で、2番と同様3楽章構成です。
1楽章は、自由で静謐でロマン的な雰囲気の中に、激しい感情が流れ込んでいるような非常に面白い構成です。
中盤で出てくるカデンツァは穏やかな小カデンツァ(オリジナル)と、重厚な和音で激しい大カデンツァ(オッシア)の2種類あります。
ピアニストによって違うので、聴いていて非常に楽しい部分の一つです!
2楽章では、寂しげな雰囲気から始まり静かな旋律が続きますが、どんどん激しく盛り上がり休むことなくそのまま3楽章へと突入します。
3楽章は、終始力強い演奏と感動的なメロディーが繰り出されます。
静寂と激動というまさに正反対のものは融合してこんなに美しい曲になるのか、と聴くたびに感じるほどです。
最後はラフマニノフお得意の、賑やかな圧巻のフィナーレです。
ラストは息をつく暇もない程駆け上がっていきますよ♪
第2番と同様にこちらの第3番も演奏される機会が非常に多く、コンクールなどでも頻繁に演奏されます。高い演奏技術が必要なのでピアニストやオケによっても曲の雰囲気がガラリと変わるので聴き比べてみてはいかがでしょうか♪
ショパン
続いては、“ピアノの詩人”と言われた有名作曲家「フレデリック・ショパン」です。
ショパンは非常に多くの作品を作り発表していますが、なんとそのほとんどがピアノ曲!
ピアノ演奏するものからすると「神様」とも呼べるほど非常に有名で偉大な作曲家なのです♪
ピアノ協奏曲第1番
ショパンは生涯でピアノ協奏曲を2曲作りましたが、その2曲のうち有名なのがこちらの第1番です。
この曲は、オーケストラの演奏が4分ほどあった後にようやくピアノの演奏が始まります。
他の作曲家のピアノ協奏曲にはあまりない珍しい形式です。
3楽章構成で、1楽章は長めで約20分程度もありますが、終始華やかな雰囲気が続きます。
2楽章ではショパン特有の美しいメロディーに酔いしれる事ができ、そのまま切れ目なく3楽章へと突入します。
3楽章では、ポーランドの民族舞踊「クラコヴィアク」を基にした華やかなロンドが何度も出てきます。
ショパンは祖国のポーランドに対し強く愛国心を持っていたことでも有名です。
ショパンが生涯大切にしていたポーランドの歴史もまた感じる事ができる構想になっているのが感動的なところです。
更に3楽章は、オーケストラとピアノの掛け合いが非常に面白く聴きどころです。
フィナーレ間際では特に高度なテクニックが要求されるので、最大の見せ場の一つとなっています!
ワルシャワで4年に1度開催される世界最難関のショパン国際ピアノコンクールでは、ファイナリストの大多数がこの第1番を演奏します。
2021年に同コンクールで第2位に輝いた反田恭平さんも、この曲を演奏され非常に見事な演奏をされました!是非1度演奏を聴いてみてください♪
サン=サーンス
続いては、フランスの作曲家「カミーユ・サン=サーンス」です♪
音楽史専門の学者でもあったサン=サーンスは、過去のフランスの作曲家が作り出した構造に傾倒していたと言われており、作風にもそれが活かされています。
ピアノ協奏曲第5番
ピアノ協奏曲第5番は、サン=サーンスがエジプト滞在中に作られた為「エジプト風」とも呼ばれています。
その呼び名の通り、エジプトのエキゾチックな雰囲気を感じる事ができる個性的な作品です!
3楽章構成となっており、上述したエジプトの雰囲気を最大限に感じられるのは2楽章です。
3楽章では、サン=サーンスの楽曲の特徴である「清新さ」を感じる事ができます。
非常にキャッチーなメロディーで、聞きどころがありすぎて1回聴いただけでは到底心が着いていきませんので是非何度も聴いてみてください(笑)
それほど、革新的で惹きつけられます!
フィナーレは颯爽と駆け上がっていき、聴き終わった後はまるで一つの映画を見終わったかのような満足感と高揚感を味わう事ができます。
演奏に高度なテクニックが必要とされる為、演奏される機会はそこまで多くありませんが、演奏時間が30分ほどのコンパクトな作品なので聴きやすいです♪
チャイコフスキー
最後は、ロシアの作曲家「ピョートル・チャイコフスキー」です!
チャイコフスキーの作品は叙情的で憂いに満ちた旋律が特徴的で、クラシック界で人気の高い作曲家です♪
ピアノ曲だけに留まらず、交響曲やバレエ音楽など数多くの作品を残しました。
ピアノ協奏曲第1番
この第1番は、チャイコフスキーが最初に作曲したピアノ協奏曲です。
非常に有名な序奏から始まるので、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか♪(実はこの有名なメロディーは冒頭のみでこれ以後は出てきません・・・)
ピアノとオーケストラとの掛け合いが非常に気持ちいい傑作です!
3楽章構成で、演奏時間は約35分です。
第1楽章は、形式にとらわれず自由な作りになっており、カデンツァが何度も出てくるので聞き応えがあります。
第2楽章は、フランスの古いシャンソンがもとになっているといわれており、控えめなピアノが印象的で美しい楽章になっています。
第3楽章では、ピアノの技巧的な華やかさがたくさんあるので聞き応え十分です♪
フィナーレは、まさに豪華絢爛!
ピアノだけではなく、チャイコフスキーの素晴らしいオーケストレーションも堪能できる傑作のひとつです。
1958年に開催された第1回チャイコフスキー国際コンクールでヴァン・クライバーンが演奏したことでこの曲は人気曲、そして有名曲になりました。
全楽章通してチャイコフスキーの素晴らしさを実感できる名曲ですので、是非聞いてみてください♪
まとめ
今回は、初心者さん向けにピアノ協奏曲をご紹介しました。
世界には、まだまだたくさんの有名で素敵なピアノ協奏曲があります。
ベートーヴェンの皇帝や、グリーグのピアノ協奏曲やプロフィエフのピアノ協奏曲などなど・・・。
「ピアノ協奏曲に興味が湧いてきた!」と思ってくださった方は、是非色々な作曲家のピアノ協奏曲を聞いてみてください♪
そして、ご自分のお気に入りのピアノ協奏曲を探してみてください♪
ここまで来ると、あなたはもうクラシック曲が好きになっているはずです!
ピアノ協奏曲の魅力はピアノだけではなくオーケストラ、指揮者、そして観客、これらが全て融合して一つの音楽が完成するところだと思っています。
演奏するピアニストによっても全く曲の雰囲気が変わってくるので、それを見つけるのも非常に楽しいですよ。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!