今回は、ピアノを長い間お休みしていて、久しぶりに本格的に再開したときのお話をシェアします。(もう5年ほど前のお話になりますが・・・。笑)
目標をガチッと決めずに、マイペースに進めた私の挑戦記録です。
最初に取り組んだ大きな曲は、ショパンの「スケルツォ第2番」。
正直めちゃくちゃ大変でしたが、その分学びも多かったです。
指が思うように動かなくて焦る日もあったけど、どうやって乗り越えたか、練習のコツや曲への向き合い方など、リアルな体験をお話ししますね♪
ちなみに、アガサのピアノ歴についてはこちらのサイトのコンセプトページに詳しく載せていますので、ご興味がある方はそちらを読んでから、また戻ってきてもらえると嬉しいです^^
この記事を書いている人

アガサ
このブログの運営者及び管理人
3歳からピアノを始め、クラシック音楽歴は30年以上。結婚・出産を経て育児の合間にピアノを再開し、念願のグランドピアノも迎えました。
現在はピアノ教室向けのグラフィックデザイナーとして、全国の先生方をサポートしています。
ピアノとクラシックをこよなく愛する主婦が、音楽やピアノにまつわる情報を気ままに発信中です♪
- 長いブランクを経てピアノを再開したい、または再開したばかりの方
- 難しい曲に挑戦してみたいけど、どう練習を進めればいいか迷っている方
- ショパンのスケルツォ第2番に興味があり、取り組み方の具体例を知りたい方
目標設定はあえてせず、長期戦で臨む

ピアノを再開したとき、私は「いつまでにこの曲を弾けるようにする」という具体的な期限はあえて設けませんでした。
というのも、高校2年生でピアノを辞めてから練習という練習はほとんどしていなかったので、約10年は「ちゃんとした演奏」をしていなかったわけです。
(たまに実家に帰った時に、ポロンポロンと弾く程度!)
案の定、過去に弾けていた曲も、指が思うように動かず、昔の感覚を取り戻すのにとにかく時間がかかりそうだと感じていました。

かなりショックでしたね・・・。右手も左手もカクカクで。「弾けていた頃の私の指、一体どこ行っちゃった?」状態。(笑)
だからこそ、焦らずに少しずつ進めることに決めて、長期戦でじっくり取り組もうと考えました。
急いで結果を求めるより、続けることを優先して、コツコツ練習していくほうが自分には合っていると判断したんですね。
そんな気持ちで、気楽にピアノと向き合うことにしました。
演奏前の準備:アナリーゼに時間をかける


再びピアノに向かうにあたり、私はまず曲をじっくり聴き込みました。
スケルツォ2番と言えば、超中名曲なので曲自体はもちろん何度も聞いていましたが、しっかりと楽譜全部に目を通したことがありませんでした。
なので、まずは楽譜と睨めっこしながら曲を聴き、テーマがどこに出てくるのか、どんな変化があるのか、展開部やコーダの盛り上がり方まで細かく確認。
ショパンがその曲を作った背景や成り立ちについても調べ、ただ音を追うだけでなく、曲の深い意味や構造を理解することに時間をかけました。
この準備をしっかりすることで、演奏するときに曲の全体像が頭に入っているので、迷わず表現できるし、自分らしい演奏にもつながると感じています。
やみくもに弾き始めるより、まず曲の「中身」を知ることがとても大切だと実感しました。
これは、今でも続けている習慣です♪
弾き始めの取り組み方:ゆっくり両手で通す


いざ実際に弾き始めるときは、とにかくゆっくり両手で最初から最後まで通すことを意識しました。
譜読みも、しばらくやっていなかったのでとても時間がかかりました!
ちゃんとした譜読みをするのも久しぶりという感じだったので、目が慣れていなくてスムーズになかなか進めないんですよね・・・。
さらに、指が思うように動かずつまずく!しょっちゅうつまずく!(笑)
ですが、そこで止まらずに、まずは間違えても良いから、とにかく最後まで弾き切りました。
この段階では細かい音の正確さや速さよりも、曲の全体の流れを体に覚えさせることが目的でした。
演奏中は、事前に分析したテーマの出現場所や展開の仕方を思い出しながら、曲のストーリーを頭に描くように意識。
ゆっくり弾いているうちに、少しずつ手が曲の流れを覚えてくれて、指の動きもスムーズになってきました。



テーマは何回も出てくるので、「ここはこの音だったな」と、3回目くらいには割とスムーズに弾けるように。
この「まずは最後まで通す」ことが、長い曲を攻略する大きな一歩になりました。
細かく区切って丁寧に練習する


ゆっくり通して曲の全体像をつかんだあとは、部分ごとに曲を細かく区切って練習していきました。
特に最初に取り組んだのは、有名な冒頭のテーマの部分です。
耳に馴染んでいるメロディーだったので、楽譜と照らし合わせながら弾くと、割と弾きやすく感じました。
練習は1小節ずつ、あるいは数小節まとめての単位で進め、少しずつ確実に弾ける範囲を広げていきました。
また、片手ずつの練習も積極的に取り入れて、両手での動きを安定させる土台を作りました。
この細かい区切りと丁寧な練習を繰り返すことで、曲の難しい部分も着実に攻略でき、少しずつですが全体の完成度が上がっていくのを実感できました。



順番に読んでいく必要はないので、私は同じようなフレーズで調が違う部分を取り出して練習したり、コーダを先に練習したりと色々工夫していました♪
指の感覚を戻すための基礎練習も並行


ここが重要ポイントですが、ハノンやツェルニーなどの基礎練習も並行して取り組みました。


これらの練習は、指の柔軟性や独立性を取り戻すのに非常に効果的で、スケルツォの難しいパッセージにも対応できる準備になります。
とにかくさっきから何度も言っていますが(笑)、指の動きが鈍く本当に動かないので、とにかく指の体操だと思って練習しました。



正しいフォームの感覚が戻っていないうちに、いきなりたくさん練習し過ぎて、腕や肩に負荷がかかってしまい腱鞘炎のような状態になったり、ひどい肩こりになったりと大変でした。(涙)
皆さん、無理し過ぎないようにしましょうね;;
基礎練習と曲の練習を同時に進めることで、指の感覚を徐々に戻しながら、無理なく段階的にレベルアップできたと感じています。
両方のバランスを取りながら練習を続けることが、長期的な上達の鍵でした。
継続することが最大のポイント


ひとつの部分がある程度弾けるようになったら、次の部分へ進み同じように練習を繰り返していきました。
焦らずに一歩ずつ進むことが大切で、何度も繰り返すことで少しずつ確実に上達を感じられどんどんモチベーションがアップしていきました。
とはいえ、難所部分はいくら練習しても思うようにいかず「もう無理だー!」となることもしばしば・・・。
一旦別の曲の練習に移ったり、浮気を繰り返したこともありましたが(笑)、なんとか戻ってきてとっても長い期間はかかりましたが最後までなんとなく通せるようになりました。
もちろんプロのピアニストさんのように完璧に弾けるわけではありません。
ですが、最初は全く弾けなかった大曲をなんとか弾けるようになったということで、諦めずに続けることの大切さを強く実感しました。
途中で、期間は空いてしまっても大丈夫。
とにかく無理をせず、自分を褒め称えながら少しずつ継続していけば、それが力となり、難曲にも少しずつ近づいていけるんだなということがわかって、自信にもつながっていきました^^
家族への影響


長年、スケルツォ第2番を弾き続けている影響で、何故かピアノ未経験の夫も冒頭の部分だけ弾けるようになりました。(笑)



だって、この曲かっこいいんだもん!「弾いてみたい!」と思って、冒頭の部分だけ教えてもらって練習したんだよねー。



頑張って、冒頭部分は弾けるようになって今でもたまに弾いてるね♪
キーシンのスケルツォ2番を私が聴き過ぎて、夫もキーシンが好きになりました。(笑)どんだけー!


日々の練習が、身近な家族にも少しずつ伝わっているのを感じます♪
また、ピアノを始めることに消極的だった息子も、「ママが弾いている、このかっこいい曲弾けるようになってみたい」と言って、ピアノを始めるきっかけとなりました!
お姉ちゃん(娘)が習っていたことも大きな理由ですが、少しでも息子の憧れになれたのなら嬉しいですし、「スケルツォを頑張ってよかった」と心から感じた瞬間でもありました♪
自分の練習が、家族の行動に良い影響を与えたことを嬉しく思っています^^
まとめ


ピアノ再開は決して一気に成果を求めるものではなく、時間をかけて少しずつ積み重ねていく長期戦であることをこの経験で強く実感しました。
地道な努力と継続こそが、難しい曲を弾きこなす力になるのだと改めて感じています。
また、音楽を通して自分自身だけでなく、家族にも良い影響を与えられたことは何よりの喜びです^^
これからも焦らず、自分のペースを大切にしながらピアノと向き合っていきたいと思います♪
果たして、この記事は誰かのお役に立てるのでしょうか・・・。(笑)
もしも、お役に立てたのなら嬉しいです!一緒に頑張りましょう♪
最後までご覧いただきありがとうございました^^