【バイエルはもう古い?】今のピアノ教材事情と実際に使って感じた事

ピアノを習わせたいと思ったとき、「昔はバイエルだったけど、今も使うの?」と疑問に思ったことはありませんか?

私自身が子どもの頃の一般的な教材の流れは、いわゆる“王道”のバイエル、ブルグミュラー、ソナチネという流れ。

しかし、いざ自分の子どもにピアノを習わせてみると、教材がたくさんあることに非常に驚きました!

時代とともに、子どもの発達や興味に合わせた教材がどんどん増え、今では「バイエルを使わないレッスン」もすっかり一般的に

今回は、そんな“今どきの子供のピアノ教材事情”を、実際の体験談も交えながらご紹介します^^

この記事を書いている人

アガサ
このブログの運営者及び管理人


3歳からピアノを始め、クラシック音楽歴は30年以上。結婚・出産を経て育児の合間にピアノを再開し、念願のグランドピアノも迎えました。
現在はピアノ教室向けのグラフィックデザイナーとして、全国の先生方をサポートしています。
ピアノとクラシックをこよなく愛する主婦が、音楽やピアノにまつわる情報を気ままに発信中です♪

この記事はこんな方にオススメ!
  • お子さんにピアノを習わせたいけれど、どんな教材が良いか悩んでいる保護者の方
  • かつて自分が使った「バイエル」教材について疑問や不安がある方
  • これからの子どものピアノ学習に合った最新の教材事情を知りたい方
  • ピアノの導入期教材の違いや選び方について具体的な体験談を参考にしたい方
目次

昔は「バイエル」が当たり前だった

少し前までは、ピアノを始めるといえば「バイエル」からスタートするのが一般的でした。

そこからブルグミュラー、ソナチネ、ソナタへと進んでいくのがいわゆる“王道ルート”。

「ピアノ=バイエル」と考えている方も今なお多いかもしれません。

ただ、私自身は先生の方針で実はバイエルを使わずにピアノを始めました。

導入の頃からアメリカ生まれのバスティンメソッドで育ち、その後、ブルグミュラー、ソナチネ、ソナタと進みました。(副教材としてツェルニーなども、もちろん使用していましたよ♪)

イラストやカラフルな譜面が印象的で、音楽の基礎を楽しく学べるよう工夫された教材です。

子ども心に「弾いてみたい!」と思える曲が多く、練習というより遊びの延長のような感覚で自然と鍵盤に向かっていたのをよく覚えています。

当時はよくわからないままでも、とにかく続けていくうちに気づけば両手で色々な調を弾けるようになっていて、「できた!」という小さな成功体験の積み重ねが自信につながっていきました。

一方で、バイエル世代の方に話を聞くと、「途中でつまらなくなってやめてしまった」「指ばかり動かして心がついていかなかった」という声もちらほら。

アガサ

小学生の頃、違うピアノ教室に通っていた友人がとにかく「バイエルが嫌だ!」と嘆いていたことをよく覚えています;;
大人の方でもバイエルが苦手でピアノを辞めてしまったと言うのをよく聞くので、「バイエル=嫌なもの」と認識されている方も、少なくないのではないでしょうか。

教材の違いが、良くも悪くもピアノとの付き合い方に大きく影響してしまう可能性がある、と言うことがわかりました。

変わりゆくピアノ教材

今の子どもたちは、かつて主流だった「バイエル」を使わずにピアノを始めるケースが増えてきました。

実際にピアノ教室でも、バイエルを使わずに他の教材で進めている子どもをよく見かけます。

私の子どもも例外ではなく、「うたとピアノの絵本」や「みんなのオルガン・ピアノの本」といった導入教材でスタートしました。

昔とは教材の選び方も、導入の進め方もずいぶん変わってきたなと実感しています。

なぜバイエルを使わないの?

では、なぜ近年はバイエルを使う機会が減ってきたのでしょうか。

いくつか考えられる理由をご紹介します。

テンポが遅くて子どもが飽きやすい

繰り返しが多く、単調に感じる子も少なくありません。
弾いていてワクワクするような曲が少ないため、「つまらない」と感じてしまうことも。

今の子に合わない内容や表現

昔ながらの教材なので、イラストや説明がやや古めかしく、現代の感覚と合わない部分もあるようです。
特に、視覚からの刺激に慣れた子どもたちにとっては、バイエルのモノクロ譜面はやや味気なく映ることも。

単調に感じられる

メロディ&伴奏という曲が多く、古い時代の練習曲のため、現代的なリズムやハーモニーを学ぶには向いていないので単純に「楽しさ」に欠けるといってもいいかもしれません。

アガサ

私自身、和声進行の勉強をするために全音のバイエルを購入したのですが、これを子供の頃に最初に導入書として出されると思うと、正直「なかなか厳しいものがあるな・・・」と感じました。
使われている写真も、古いのよ・・・。

今人気の教材とは?

バイエルに代わる選択肢として、今はさまざまな工夫がされた教材が登場しています。

子どもの性格やレベル、目的に合わせて柔軟に選ばれているのが特徴です。

ぴあのどりーむ

日本の子ども向けに作られた教材で、可愛らしいイラストや親しみやすい曲が特徴。
導入期に無理なく学べるよう工夫されています。
この教材を取り入れているピアノ教室は、非常多い印象です。

ピアノアドヴェンチャー

私が幼少期に学んできたバスティンメソッドと同じ、アメリカ発の教材で音楽的な感性や表現を重視した構成が魅力です。
CDやアプリと連動して練習できるため、耳からの学習にもつながりやすいです。
教材に出てくる登場キャラクターに愛着を持つ子も多い印象。

バーナム ピアノテクニック

手や指の使い方にフォーカスした練習教材。
短いエチュードの中に“こういう動きの練習をしている”という明確な意図が込められており、導入期のテクニック習得にとても役立ちます。

教材の選び方も多様に

昔のように「この教材を順番にこなしていく」というより、「この子には何が合っているかな?」と先生と一緒に考えて選ぶケースも主流になっています。

例えば、リズム感はあるけど音符が苦手な子には、カードや視覚教材を取り入れたり、表現力豊かに弾きたい子には、歌詞やストーリー性のある曲が多く入った教材など、選択肢の幅は広がる一方^^

とはいえバイエルは現在でも根強い人気があり、以下のようなシリーズも発売されています。

バスティンを取り入れたい場合は、このような教材を使うと子どもも楽しみながら学べますよね♪

実際に親として感じたこと(体験談)

私自身は子どもの頃に「バスティン・メソッド」でピアノを始めたので、もし子供たちの導入教材がバイエルだったら少し戸惑っていたかもしれません。(笑)

けれど実際には、先生がいろいろな教材を組み合わせて、その子に合った進め方をしてくださっているので、親としても安心して見守ることができています。

たとえば、子どもが使っている教材では、楽譜の上に可愛い挿絵が大きく描かれていて、「この絵は何してるのかな?」「この曲はどんな雰囲気だと思う?」と、弾く前に曲のイメージを一緒にふくらませることができます。

ピアノを弾く前の“お話タイム”のようなこの時間が、子どもの集中力やモチベーションにつながっているのを実感しています。

また、進度についても「飽きずにどんどん先に進めていける」のが印象的

親として練習を見ていても、「今日はここまでやってみようか」と声をかけると「もっとやる!」と前向きに取り組んでくれます。

宿題で出ている範囲より先にどんどん自主的に進めることも。

「弾くのが楽しい」と感じられる教材の力は大きいと、とても感じました。

最終的にどの教材を使うかは、先生の方針やお子さんの性格によるところも大きいですが、「子どもに合った教材」を選ぶことの大切さを、改めて実感しています。

アガサ

決してバイエルが悪いというわけではありません!
バイエルには「音をよく聴く」「きれいに弾く」といった基礎をじっくり身につけられる良さもたくさんあります。
お子さんの性格やペースによっては、ぴったり合うこともありますのでもし取り入れたい場合は先生に相談してみてくださいね♪

まとめ

現代のピアノ教材は多様化が進み、バイエルを使わない選択も珍しくありません。

教材に絶対的な正解はなく、何より大切なのは子どもが無理なく楽しく学べることです!

親としては、昔ながらの固定観念にとらわれず、変わりゆくピアノ教育の流れを柔軟に受け入れていきたいですね。

これからも子どもの成長に合った最適な教材選びを応援していきましょう^^

最後までご覧いただきありがとうございました♪

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