大人になってからピアノを始めた方にとって、練習は楽しみであると同時に時には悩ましい部分もありますよね。
特に、初心者の段階ではどうしても「どう練習すれば上達するのか?」という悩みがつきものです。
気がつけばいつも同じところで躓いてしまったり、練習の進め方に迷ったり・・・。
実は、大人の趣味ピアノには、よくある“NG習慣”がいくつかあります。
これらを知らず知らずのうちに繰り返してしまうと、なかなか上達しにくくなることも。
そんなNG習慣を知り、少し工夫するだけで、練習がぐんと効率よく、楽しくなります!
この記事では、よくある練習のNG例とその改善法をご紹介していきます。
少し意識を変えるだけで、練習の質がグンと向上するかもしれませんので、ピアノの上達を目指して、さっそく自分の練習を見直してみましょう!
この記事を書いている人

アガサ
このブログの運営者及び管理人
3歳からピアノを始め、クラシック音楽歴は30年以上。結婚・出産を経て育児の合間にピアノを再開し、念願のグランドピアノも迎えました。
現在はピアノ教室向けのグラフィックデザイナーとして、全国の先生方をサポートしています。
ピアノとクラシックをこよなく愛する主婦が、音楽やピアノにまつわる情報を気ままに発信中です♪
- 大人になってピアノを始めたけど、練習方法に悩んでいる方
- なかなか上達を感じられず、練習が続かない方
- 自分の練習のクセやNG習慣を知って効率よく上達したい方
- もっと楽しく充実したピアノ練習をしたい趣味ピアノ愛好者の方
NG習慣① ただ「弾く」だけの惰性練習になっている

練習しているのに、なかなか上達を実感できないとき、それは「作業練習」に陥っているかもしれません。
何も考えずにただ指を動かすだけでは、時間をかけても演奏に深みが出ません。
意識を集中して練習することが、演奏に変化をもたらすポイントです。
以下で詳しく解説しますね♪
指は動いてるけど頭は別のところにある
演奏している最中に、意識が別のことに向いてしまうと、音楽はただの音になりがちです。
曲が進んでも、ただ指が動くだけでは、表現力や技術に深みがなくなります。
「なんとなく弾いている」ということに気づくことために、自分の音に集中して1度弾いてみてください。
弾きながら「自分の音」を聴いていない
ピアノの練習では、弾いている音をしっかり聴くことが非常に重要です。
ミスを繰り返したり、音量のバランスが崩れることがあるのは、耳が「オフ」になっているからです。
集中して自分のとを聞いていると、「思ったより音の粒が揃っていないな・・・」、「ここのフレーズの響きが綺麗じゃないな・・・」と思うところが、必ず出てくるはずです。
改善法:目的を持って「聴く」練習に切り替える
集中して弾くことを意識することで、音楽にもっと思いが込められ、演奏が豊かになります。
練習中は、頭を使い、意識を音に向けて一音ずつ大切に弾くようにしましょう。
自分の演奏に耳を傾け、意図的に強弱をつけたり、タッチを調整することができると、より表現豊かな演奏に繋がります。
自分の音を意識することで、演奏がもっと鮮やかに響きますよ♪
NG習慣② 練習が「偏って」しまっている

ピアノの練習では、どうしても得意な部分や弾きやすい箇所に目が行きがちです。
しかし、その結果、苦手な部分や難しい部分を避けてしまうと、演奏全体のバランスが崩れ、思うように上達できないことがあります。
では、どうすれば全体的にうまく練習できるのでしょうか?
以下で詳しく見ていきましょう♪
苦手なところを避けて通しばかり弾く
どうしても苦手な箇所があると、ついつい避けてしまい、弾きやすい部分だけを繰り返し練習してしまいます。
しかし、これでは問題のある部分を解決することができません。
苦手な部分をそのままにしておくと、演奏全体にひずみが生じ、完成度が低くなります。
毎回「最初から」やり直してしまう
練習中、間違えた部分があったときに、そのまま進まずに「最初からやり直し」という癖がついていることはありませんか?
これでは、毎回出だしは上手に弾けるけれど、その後がうまくいかない、というアンバランスな状態に陥りがちです。
出だしだけが上手でも、全体的にまとまりがない演奏になります。
改善法:苦手ポイントを見極めて「狙って練習」する
苦手な部分にこそ意識を集中し、その部分を小さく切り取って練習していきましょう。
テンポを遅くしてみたり、片手ずつ練習したり、リズムを変えて練習することで、細かい部分を確実に克服できます。
これらの工夫を繰り返すことで、確実に自信がつき、全体の演奏が格段に向上します^^
苦手な箇所こそ、丁寧に取り組むことで、よりスムーズに全体を弾けるようになりますよ♪
間違えた箇所に気づいたら、その部分だけを取り出してじっくりまずは練習してみましょう。
苦手を克服することが、演奏力を大きくアップさせるポイントです!
NG習慣③ 毎回同じ練習ばかりしてしまう

ピアノの練習は毎日繰り返しが大切ですが、いつも同じテンポや弾き方、手順で練習を続けていると、どうしてもマンネリ化してしまいます。
同じ方法ばかりでは、演奏に幅が出ず、上達が停滞してしまう可能性も。
では、練習をもっと効果的に、そして楽しく続けるためにはどうすればよいのでしょうか?
詳しく見ていきましょう!
毎回同じテンポ・タッチで弾いている
練習のたびに決まったテンポやタッチばかり使っていると、実は音楽の表現に多様性が生まれにくくなります。
気づかないうちに、自分の中の「弾きやすい型」に固定されてしまっていることも。
固定化が決して悪いわけではありませんが、囚われすぎると危険です。
「間違えずに通すこと」がゴールになっている
練習の目的が「間違えないこと」だけになってしまうと、音楽としての深みが損なわれがちです。
とくに本番前になると、この傾向が強く出ることがあります。
間違えずに通すことは大事なことですが、そこばかりに囚われてしまうと要注意です。
改善法:練習に“変化”を加えてみる
練習のマンネリ化を防ぐためには、さまざまなアプローチを取り入れることが効果的です。
テンポを変えてみる、スタッカートやレガートで弾き分けてみる、片手だけで音の流れを意識してみるなど、普段と異なるアプローチを取り入れてみましょう。
視点を変えることで、これまで見えていなかった音の表情に気づけたり、演奏の引き出しが広がったりと、思わぬ発見があるはずです♪
NG習慣④ 「目標設定」が曖昧になっている

ピアノ練習の進歩を実感するためには、明確な目標設定が欠かせません。
目標がないと、漠然とした練習になりがちで、どこをどう改善すればよいのかがわからなくなります。
そこで、具体的な目標を設定し、進捗を確認しながら練習することが大切です。
このセクションでは、目標設定の重要性と、その効果的な進め方について詳しく見ていきます。
漠然とした目標設定
「もっと上手くなりたい」「指が動くようになりたい」といった、ぼんやりした願望だけでは、練習で何をすればよいのかが見えてきません。
方向性が定まらないまま、気持ちだけが空回りしてしまい、モチベーションの維持も難しくなります。
結果として、どれだけ練習しても“できるようになった”実感が持てなくなってしまいます。
大きすぎる目標設定
「半年後にショパンのエチュードを完璧に弾けるようにする」といった目標は、一見やる気に満ちて見えますが、達成までの距離が遠すぎると途中で心が折れやすくなります。
また、目標が大きすぎると、今なにをすべきかが見えにくくなり、「何から始めたらいいのか分からない」状態に陥ることも。
改善法:具体的で現実的な“小さな目標”を積み重ねる
目標は、短期的・具体的・達成可能な内容にすることがポイントです。
たとえば「今週は右手のこのフレーズだけを安定して弾けるようにする」「次のレッスンまでにイントロ部分のテンポを5%上げる」など、小さくても明確な目標を立てることで、毎回の練習が意味のあるものになっていきます。
達成するたびに自信も積み重なり、最終的には大きな成果につながっていきますよ♪
まとめ

大人になってからのピアノ練習は、時間や体力、気力のバランスを取りながらの挑戦だからこそ、「どう練習するか」がとても大切です。
何となく惰性で弾いてしまったり、苦手なところを避けてしまったり・・・誰にでも心当たりのあるNG習慣ですが、少し意識を変えるだけで、練習の質はぐっと上がります。
- 自分の音を「聴く」
- 目的を持って「考える」
- 苦手な部分こそ「狙って練習する」
- 小さな目標を積み重ねて「達成感」を得る
このようなポイントを意識することで、限られた練習時間でもしっかり手応えを感じられるようになります!
うまくいかないと感じたときこそ、練習の「質」を見直すチャンスです^^
あなたのピアノ時間がもっと充実したものになりますように、応援しています♪
最後までご覧いただきありがとうございました。