ピアノを習い始めるとき、多くのご家庭で悩むのが「どんなピアノを用意すればいいの?」という問題です。
特に最近では、電子ピアノの性能も上がり、アコースティックピアノ(本物のピアノ)との違いが分かりにくくなってきています。

最初は電子ピアノでも大丈夫?



いつアップライトピアノに変えるべき?



グランドピアノが必要になるのはどんなとき?
などなど・・・、悩みはつきませんよね。
今回は、ピアノ学習の段階に合わせたピアノ選びについて、電子ピアノとアコースティックピアノの違い、子どもの成長に応じた選び方のポイント、そして様々なQ&Aについてもご紹介します!
ご家庭の状況やお子さんの様子に合わせて、ピアノ選びの参考になれば幸いです♪
この記事を書いている人


アガサ
このブログの運営者及び管理人
3歳からピアノを始め、クラシック音楽歴は30年以上。結婚・出産を経て育児の合間にピアノを再開し、念願のグランドピアノも迎えました。
現在はピアノ教室向けのグラフィックデザイナーとして、全国の先生方をサポートしています。
ピアノとクラシックをこよなく愛する主婦が、音楽やピアノにまつわる情報を気ままに発信中です♪
- これから子どもにピアノを習わせたいと考えているご家庭
- 子どもの成長や練習の段階に合ったピアノ選びのポイントを知りたい方
- 子どものピアノ練習が続くかまだわからず、柔軟に対応できる選択肢を探している方
電子ピアノとアコースティックピアノの違い


ピアノを選ぶうえで、まず理解しておきたいのが「電子ピアノ」と「アコースティックピアノ」の根本的な違いです。
一見すると形は似ていても、音の仕組みやタッチの感覚、必要な手入れなどは大きく異なります。
どちらが良い・悪いではなく、それぞれに特徴がありますので、正しく知ることが大切です。
以下に3つまとめましたので、詳しくみていきましょう♪
- 音の出し方と響きの仕組み
- タッチ感と鍵盤の違い
- 調律やメンテナンスの必要性
音の出し方と響きの仕組み
アコースティックピアノでは、鍵盤を押すとハンマーが弦をたたき、その振動が響板に伝わって音が鳴ります。
音は空気を直接震わせて響くため、自然で豊かな音色が特徴です。
一方、電子ピアノは音源の録音をスピーカーで再生する仕組み。
部屋の広さや環境に影響されにくく、音量調節やヘッドホンの使用ができる点が便利です。
タッチ感と鍵盤の違い
アコースティックピアノは、打鍵の強さによって自然に音の強弱がつき、指先の力加減がそのまま音に反映されます。
これにより、繊細な表現力を養うことができます。
電子ピアノも機種によってはタッチの重さや鍵盤の材質に工夫がありますが、感覚的な違いは完全には再現できません。
弾き心地は演奏経験に大きく影響するため、選ぶ際の大切なポイントです。
調律やメンテナンスの必要性
アコースティックピアノは湿度や気温の影響を受けやすく、定期的な調律や内部の手入れが必要です。
年に1~2回の調律が推奨され、コストもかかります。
一方、電子ピアノは調律が不要で、メンテナンスの手間が少ないのがメリットです。
使う場所や予算、家庭のライフスタイルに応じて、どちらの手間が許容できるかを考えることも重要です。
電子ピアノのメリットと注意点


電子ピアノは現代の住宅事情に合った便利な楽器であり、多くの家庭で導入されています。
ただし、そのメリットとともに、使用目的や期間によっては注意すべき点もあります。
電子ピアノの特徴をよく理解して、賢く活用することが大切です。
以下の3つにまとめたので、ご紹介します^^
- 音量調整・録音機能など家庭にやさしい機能
- 練習用としての限界もある?
- 長く使うにはモデル選びが重要
音量調整・録音機能など家庭にやさしい機能
電子ピアノの大きな魅力は、音量調整やヘッドホンの使用ができる点です。
早朝や夜でも周囲に気兼ねなく練習ができるため、集合住宅や音に配慮が必要な環境にとっては非常に助かります。
また、自分の演奏を録音して聴き返せる機能もあり、客観的に演奏を見直す練習にも効果的です。
テンポ調整や自動伴奏など、楽しみながら学べる機能も豊富です♪
練習用としての限界もある?
便利な電子ピアノですが、アコースティックピアノと比べると、音の深みやタッチの細かな表現力に差が出ることもあります。
特にある程度のレベルになってくると、「本番では音がうまく響かない」「鍵盤の重さが違って弾きづらい」といったギャップを感じることも。
基礎的な練習には十分対応できますが、本格的に表現力を養うには、アコースティックに近いモデルや実際のピアノでの練習が必要になる場面も出てきます。
長く使うにはモデル選びが重要
電子ピアノには価格や性能に幅があり、どのモデルを選ぶかで満足度も大きく変わります。
鍵盤のタッチがリアルなものや、音源が高品質なものは価格も高くなりますが、長く使うなら一定以上のグレードを選ぶのがおすすめです。
特に本格的なレッスンを継続する場合は、鍵盤数が88鍵あること、ペダルが3本ついていることなど、アコースティックに近い仕様かどうかも確認して選びましょう♪
アコースティックピアノのメリットと注意点


アコースティックピアノは、昔から「本物の音」に触れる楽器として大切にされてきました。
その魅力は電子ピアノでは完全に再現できない部分にありますが、一方で家庭での導入には考慮すべき課題もあります。
メリットと注意点を以下の3つにまとめましたので解説します!
- 音色と表現力の深さ
- 練習の質が自然と上がる環境
- 置き場所や防音対策の課題
音色と表現力の深さ
アコースティックピアノの最大の魅力は、なんといっても音の豊かさと自然な響きです。
弾き方の違いによって音色が繊細に変化し、感情やニュアンスをそのまま音に乗せることができます。
タッチの力加減やペダルの使い方によっても音が多彩に変化し、音楽表現の幅が広がります。
特に感受性の強い時期に「本物の音」に触れることで、耳や感性が自然と育まれていきます。
練習の質が自然と上がる環境
アコースティックピアノは、ミスタッチや音のムラがはっきりとわかるため、自然と丁寧に弾こうとする意識が育ちます。
強く弾けば大きな音、優しく弾けば柔らかな音が出るなど、タッチに対する反応が繊細なので、技術的な土台もしっかり築かれます。
また、鍵盤の重みや音の響きに慣れることで、本番での対応力も高まります。
置き場所や防音対策の課題
アコースティックピアノは、設置に一定のスペースが必要で、重量もあるため床の強度にも注意が必要です。
また、音量が大きいため、マンションや隣家との距離が近い住宅では音が問題になることも。
以下のような防音マットの設置や消音ユニットの導入、防音室の検討など、音対策が必要になるケースも少なくありません。
日々の練習時間帯についても、ご近所との配慮が求められます。
子供の成長に合わせたピアノの選び方とステップアップ


ピアノ選びは「今の年齢や実力に合ったものを買えばよい」という単純なものではありません。
子どもの成長スピードやモチベーションの変化、練習環境、将来的な方向性によって、最適な楽器は変わっていきます。
この項目では、成長段階ごとにどんなピアノがふさわしいか、また買い替え・ステップアップの考え方についても触れていきます。
それぞれのステージに合わせたポイントを3つにまとめましたので、見ていきましょう。
- ピアノを始めたばかりの時期
- 本格的に続けるか迷っている時期
- コンクールや専門を目指す場合
ピアノを始めたばかりの時期
まだ習い始めたばかりの頃は、「弾くことの楽しさ」を感じられることが最優先!
電子ピアノでも鍵盤数やタッチ感に注意して選べば、十分に導入としての役割を果たしてくれます♪
音量調整機能や場所を取らない設計など、家庭にやさしい面も大きな魅力です。
本格的に続けるか迷っている時期
ピアノに慣れてきたけれど、続けるかどうかはまだ様子見・・・という時期には、電子ピアノでも中〜上位モデルを選ぶとよいでしょう。
この時期に無理に高価なアコースティックを用意せず、必要に応じてレンタルや中古の活用も視野に入れておくと、負担を抑えながら柔軟に対応できます。
コンクールや専門を目指す場合
より高度な技術や表現が求められる段階に入ると、電子ピアノでは限界を感じることが増えてきます。
タッチの繊細な違いや音の響き、細やかな表現力を育てるには、アコースティックピアノ(アップライトまたはグランド)が欠かせません。
タイミングとしては、「練習の質を上げたい」「もっといい音で弾きたい」という本人の意欲が見えたときが、ステップアップの好機です♪
よくあるピアノ選びのQ&A


電子ピアノやアコースティックピアノの違いはなんとなく分かっていても、実際に購入するとなると不安や疑問がたくさん出てきますよね。
ここでは、よくある質問に、電子ピアノ・アップライトピアノ・グランドピアノ全て保持している管理人アガサが、Q&A形式でお答えしていきます♪
まとめ


ピアノ選びは、お子さんの成長段階や学習目標に合わせて慎重に行うべき重要な決断です。
電子ピアノとアコースティックピアノ、それぞれにメリットとデメリットがありますが、どちらを選ぶにしても、お子さんが心地よく、そして楽しく練習できる環境を整えることが最も大切です。
最初は予算や場所に制限があっても、段階的にアップグレードする方法や、ピアノの特徴を生かした選択肢もあります。
電子ピアノでの練習を通じて基礎をしっかり固めるもよし、アコースティックピアノで本格的に音色や表現力を深めるもよし、それぞれのメリットを活かしてお子さんにとって最適な選択をしてあげてください♪
ピアノ選びが、お子さんの音楽の道をより広げ、豊かな成長のサポートとなることを願っています。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました^^