
最初はあんなに楽しそうだったのに、最近あまり練習しなくなってきた…
ピアノを習い始めたお子さんを見守る中で、こんなふうに感じたことはありませんか?
子供の「やる気」は波があって当然とはいえ、できれば楽しく続けてほしいと願うのが親心。
けれど無理にやらせようとすると逆効果になることもあり、悩ましいものです。
今回は、ピアノのモチベーションを保つために、我が家で全て実践中で効果のあった「家庭でできるちょっとした工夫を5つ」ご紹介します!
「弾かなくなったからやめるしかない」と決める前に、試してみたいヒントが見つかると嬉しいです♪
この記事を書いている人


アガサ
このブログの運営者及び管理人
3歳からピアノを始め、クラシック音楽歴は30年以上。結婚・出産を経て育児の合間にピアノを再開し、念願のグランドピアノも迎えました。
現在はピアノ教室向けのグラフィックデザイナーとして、全国の先生方をサポートしています。
ピアノとクラシックをこよなく愛する主婦が、音楽やピアノにまつわる情報を気ままに発信中です♪
- お子さんのピアノのやる気が続かず、どうサポートすればよいか悩んでいる親御さん
- 無理なく子どものモチベーションを維持する工夫を知りたい方
- ピアノ練習をもっと楽しく、続けやすくしたいと考えている保護者
目標を小さく・具体的に設定する


「ピアノが上手になりたい」「発表会でうまく弾きたい」といった大きな目標は、長期的なモチベーションの柱になりますが、それだけでは子供には少し遠すぎて、途中で気持ちが切れてしまいがちです。
毎日の練習に向かう意欲を保つには、「少しがんばれば届きそう」な小さな目標を設定し、それを一つずつ達成していくことがとても効果的です!
特に、目標が具体的であればあるほど、自分で進んで練習に取り組むようになります。
以下の2点を、詳しくみていきましょう♪
- 短期目標で達成感を
- シールや表で見える化
短期目標で達成感を
「1週間でこの4小節を止まらずに弾けるようにする」
「今日の練習では、右手の音を丁寧にそろえる」
といったように、短期間で達成できる目標を明確に設定しましょう!
目安としては、1日〜3日ほどでクリアできるくらいの小さな目標が理想です。
小さな「できた!」を積み重ねていくことで、成功体験が育ち、子供は「またがんばってみよう」という前向きな気持ちを持つようになります。
また、「練習前に自分で今日の目標を決めてから始める」といった工夫も効果的です♪
自分で目標を決めることで主体的な姿勢が育ち、「やらされている」ではなく「自分で選んだ」練習になりやすくなります。
シールや表で見える化
言葉だけでは見えにくい進歩も、目に見える形にすると子供にとって大きな励みになります。
たとえば、「できた日」にシールを貼っていくカレンダーを用意したり、練習の記録をチェック表にまとめたりすると、子供は自分のがんばりが「形」として残ることに喜びを感じるようになります。
「あと2日でシールが10個になるよ!」
「もうこんなにシールが貯まったね!」
といった声かけも、モチベーション維持に効果的!
進捗を親子で一緒に確認することで、練習の時間がただの作業ではなく「成果が見える時間」になります。
長期的には、子供自身が達成へのプロセスを楽しめるようになっていきます。
好きな曲を取り入れる


ピアノの練習が「やらなければならないこと」だけになってしまうと、子供の気持ちは次第に離れていきがちです。
大人でも一緒ですよね^^
モチベーションを保つためには、「やってみたい」「弾いてみたい」と心が動く曲を練習の中に取り入れることがとても大切です!
クラシックの課題曲に加えて、本人が好きな曲を組み込むだけでも、練習時間がぐっと楽しいものに変わります。
以下の2点で詳しく解説します!
- 弾きたい曲を選ばせる
- 自由曲タイムをつくる
弾きたい曲を選ばせる
ポップスやアニメの曲、学校で習った歌など、子供には「今この曲が好き!」という気持ちがありますよね。
その気持ちを尊重し、「今どんな曲を弾いてみたい?」と本人に尋ねてみましょう♪
自分で選んだ曲には自然と関心が向き、多少難しくても粘り強く取り組むようになることが多いです。
また、「憧れの曲」も重要なモチベーション源です。
最初から全部は無理でも、サビの部分だけ、右手だけ、というようにアレンジして取り入れるだけでも大きな効果があります。
子供にとっては「憧れのあの曲に一歩近づけた」という実感が、次のステップへの原動力になります。
自由曲タイムをつくる
レッスンの課題や音階練習ばかりでは、やはり飽きてしまうもの。
練習の最後の5分などに「自由に好きな曲を弾いていい時間」を設けてみましょう♪
この時間はミスしてもOK、弾き方も自由、楽譜を見ても見なくてもOKと、少し肩の力を抜けるルールにするのがコツです!
たとえば「耳コピで少しずつ弾いてみる」「YouTubeで聴いたあのフレーズを真似してみる」といった遊びの延長線のような練習も、音楽への興味や創造力を育てる良いきっかけになります。
自由な表現が許される時間があることで、ピアノが単なる「練習」ではなく、「楽しめること」として定着していきます。
成功体験を積ませる


ピアノの上達には時間がかかるものですが、その途中で「できた!」という実感を積み重ねることは、やる気の維持にとても効果的です♪
特に子供は、達成感を感じることで自信を持ち、次のステップへ進もうという前向きな気持ちになれます。
大切なのは、結果の良し悪しよりも「できたことを認識する機会」をたくさん用意してあげることなんです♪
以下の2点で、詳しく解説します!
- 「弾けた!」を大切に
- ほめるタイミングを工夫
「弾けた!」を大切に
難しい曲を無理に通しで弾かせるよりも、「今日は右手だけ通せたね」「この2小節がきれいに弾けたね」と、できた部分を細かく拾ってあげることが重要です!
できないことに目が向きがちですが、できることにぜひ目を向けてみてください^^
ひとつひとつの小さな達成を、しっかり「できた」と感じさせてあげることで、自信が積み重なっていきます。
このとき、言葉だけでなく「スマホで録画して一緒に見てみる」ことや、上述した「練習の記録チェック表」に印をつけるなど、目や耳で達成を感じ取れる工夫も有効です。
本人が「自分は弾けるようになっている」と実感できる場面を増やしましょう。
ほめるタイミングを工夫
「ほめること」はモチベーション維持の基本ですが、タイミングと内容にひと工夫を加えるとより効果的です!
たとえば、最後にまとめて「今日もよく頑張ったね」と言うよりも、「今のところ、すごくきれいな音だったね」と具体的に、かつその場ですぐ伝えることで、子供のやる気に直結します♪
また、弾けた結果だけでなく、「集中して取り組んでいたね」「ミスしてもすぐに直せたね」といったプロセスも認めてあげると、自分の努力そのものが価値あるものだと感じるようになります。
結果より過程を見てくれている、という安心感が、自発的な練習にもつながっていきます。
親の関わり方を工夫する


子供のモチベーションは、親の接し方によって大きく左右されます。
私自身も何度もそれで失敗して、大きな喧嘩になることもありました;;
どれだけ習い事に前向きでも、家庭内での声かけや雰囲気によって気持ちが変化するもの。
無理に励ますのではなく、子供自身の気持ちに寄り添い、温かく見守る姿勢が大切です!
以下の2点を、確認していきましょう!
- 共感型の声かけを
- 比較や期待は控えめに
共感型の声かけを
「ちゃんと練習しなさい」よりも、「今日はあまり気分が乗らないんだね」「その曲、難しいけど少しずつ頑張ってるね」といった共感のある声かけを心がけましょう。
意識していてもマイナスな発言をしてしまうこと、私も多々あります・・・。(笑)
子供は、自分の気持ちを理解してもらえたと感じることで安心し、前向きに取り組めるようになります。
特に思うように弾けないときほど、「うまくいかないとつらいよね」「私もそういうときあるよ(あったよ)」といった共感の言葉が、気持ちを切り替えるきっかけになります。
比較や期待は控えめに
「○○ちゃんはもっと難しい曲を弾いてるのに」「あなたならできると思ったのに」といった言葉は、無意識のうちに子供のやる気を削いでしまいます。
たとえ励ましのつもりでも、他人との比較や過度な期待は、プレッシャーとして伝わりかねません!
代わりに、「昨日より指がよく動いてたね」「集中して取り組んでいてすごいよ」と、本人の変化や努力に目を向けて声をかけるようにしましょう。
子供自身の歩みをしっかり見ているという姿勢が、やる気を育てます♪
音楽の楽しさに触れる


ピアノを好きになるきっかけは、「音楽って楽しい!」という体験です。
技術を磨くことも大切ですが、それ以上に音楽そのものの魅力に触れる機会を持つことが、長く続ける原動力になります。
こちらも以下の2点について詳しく解説します。
- 演奏を見せる・聴かせる
- 音楽を広く楽しむ工夫
演奏を見せる・聴かせる
生演奏や動画などで、実際に音楽が演奏されている場面を見ると、「あんなふうに弾いてみたい!」という気持ちが生まれます。
プロのコンサートだけでなく、身近な人の演奏でも十分です!
先生の演奏、友達の発表会、家族のピアノなど、いろいろな人の音楽に触れる機会を作りましょう♪
今は0歳から楽しめるクラシックコンサートなども、開催されていますので低年齢のお子様連れでもいきやすくなっています^^
どんどん、聴きに行く機会も増やしてあげてくださいね。
演奏する姿を見ることで、「ピアノは練習だけじゃなく、誰かに届けられるものなんだ」という実感が湧くきっかけになります。
音楽を広く楽しむ工夫
クラシックに限らず、アニメソング、ポップス、ゲーム音楽など、子供が好きなジャンルの音楽を一緒に楽しむことも効果的です!
演奏するだけでなく、聴いたり歌ったりリズムで遊んだりと、音楽との関わり方を広げていくことで、自然とピアノへの興味も深まることがあります。
この曲をピアノで弾いたらどうなるかな?と、ピアノに関連づけた会話を展開していくことも効果的^^
家庭の中で「音楽を楽しむ時間」があるだけで、ピアノが“義務”ではなく“好きなこと”に変わっていきます♪
まとめ


子供のやる気には、波があるのが自然なこと。
そんなときに無理に引っ張るのではなく、小さな工夫で気持ちを支えてあげることで、ピアノとの関係はゆっくり育っていきます。
一人ひとりのペースを大切にしながら、「音楽って楽しい!」という気持ちを育てていけたら素敵ですね。
私も引き続き、子供達のピアノのサポート頑張っていきます♪
みなさんも、気負いすぎず肩の力を抜いて一緒に頑張っていきましょう^^
最後まで、ご覧いただきありがとうございました!