【6日目感想】ショパン国際ピアノコンクール2025【予備予選】

アガサ

モインモイン!みなさんこんにちは♪
ピアノ大好き主婦で、管理人のアガサです^^

ショパン国際ピアノコンクールの予備予選、6日目(4月28日開催)が終了しましたので感想を綴っていきます。

長い長い予備予選も、折り返しですね!

この感想ブログ、毎日たくさんの方に見ていただいているようで有難いです^^♪

全員分の演奏を聴いて感想を綴るなんて無謀かなと思いましたが、たくさんご覧いただいているので最後まで楽しみながら頑張ります!

前回(予備予選5日目)の感想は以下のリンクよりご覧ください^^

ご覧いただいている皆さんも、配信をご覧いただきながらご自身の感想と照らし合わせながら読んでいただくとまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。

ぜひ、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです^^

ショパン国際ピアノコンクール スケジュール

予備予選:2025年4月23日(水)〜2025年5月4日(日)
予備予選通過者発表:5月6日(火)17時30分(現地10時30分)配信あり
開会記念コンサート:10月2日(木)
1次予選:10月3日(金)〜10月7日(火)
2次予選:10月9日(木)〜10月12日(日)
3次予選:10月14日(火)〜10月16日(木)
本選:10月18日(土)〜10月20日(月)

上記は全て2025年4月23日時点での情報です。
変更となる場合がありますので必ず以下の公式サイトをご参照ください。

目次

6日目 昼の部 感想

Chopin Institute

Eva Strejcová(チェコ)17:00

2023年 スメタナ国際ピアノコンクール第2位。

使用ピアノ:YAMAHA

  • エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • ノクターン第7番 嬰ハ短調 Op.27-1
  • スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
  • マズルカ ハ短調 Op.56-3

この日のトップバッターはYAMAHAのピアノからスタート。

音色に柔らかさがあり、演奏全体に優しさと温もりが感じられました。

特にスケルツォ第1番は、一般的な疾走感を前面に出すアプローチとは異なり、ややゆったりとしたテンポの中で一音一音を丁寧に紡いでいて、深みのある美しい演奏でした。

ピアノとの相性も良く、落ち着いた音の魅力を引き出していたように思います。

Szu-yu Su(台湾)17:30

前回も出場。2015年 リーズ国際ピアノコンクール セミファイナリスト。

使用ピアノ:YAMAHA

  • エチュード 嬰ハ短調 Op.10-4
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • ノクターン第8番 変ニ長調 Op.27-2
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ 変ロ短調 Op.24-4

終始落ち着いた佇まいで演奏されていて、全体としてとても品のある素敵な演奏でした。

特にマズルカが印象的で、彼女自身が大切にしているショパン像をそのまま丁寧に届けてくれているように感じられました。

自然な呼吸とリズム感が心地よく、好感が持てましたね。

エチュード10-4も非常に軽快で、粒立ちの良い音とテンポ感のある解釈が光っていて、全体を通してセンスの良さを感じるステージでした。

Fansum Kenny Sun(中国)18:00

2017年 大阪国際音楽コンクールで大阪府知事賞受賞。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ハ長調 Op.10-1
  • エチュード ロ短調 Op.25-10
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
  • マズルカ ロ短調 Op.33-4

さぁ、ここからは実力派の中国勢が続きます!

18歳(17歳?)とは思えない堂々としたステージで、若くフレッシュで迫力のある演奏でした。

時折、音が強く前に出すぎる場面もあり、繊細さや余白がもう少し感じられるとより魅力的になりそうだと感じましたが、大きな緊張の中でのチャレンジングな演奏には勢いとエネルギーがありましたね。

これからの表現の幅の広がりが楽しみになるような、力強い一歩だったと思います。

Haolun Sun(中国)18:30

2023年 第11回 若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール第2位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ハ短調 Op.10-12 「革命」
  • エチュード ハ長調 Op.10-7
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
  • マズルカ 嬰へ短調 Op.59-3

誠実で清々しい演奏でした。

演奏そのものには真摯な姿勢が感じられ、とても丁寧に音を紡いでおられました。

ただ、配信ならではの事情もあってか、演奏中に爪が鍵盤に触れる音がかなり鮮明に聞こえてきてしまい、少し気が散ってしまったのも正直なところ。

また、音のつぶ立ちがやや弱く、特に革命のエチュードやスケルツォでは音が消えてしまうように感じられる場面もあり、せっかくのエネルギーや構成が十分に伝わらなかったのが少し惜しかったです。

Yutong Sun (中国)19:30

前回も出場。ダン・タイ・ソンに師事。2017年、2022年共にヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール セミファイナリスト。2024年 浜松国際ピアノコンクール セミファイナリスト。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ハ長調 Op.10-1
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • マズルカ ロ長調 Op.56-1

前回のショパコンで2次予選まで進出した実力者です。

少しクセのあるショパン像を描いていて(笑)、個性的な解釈が光る演奏でした。

ルバートの使い方はやや大胆で、好みは分かれるかもしれませんが、全体としては非常に安定感があり、安心して聴ける内容だったと思います。

ノクターンからスケルツォへの流れもとても良く、まるで夢のような儚い世界から、次の瞬間には全く異なる風景が広がるような、そのコントラストの鮮やかさが印象的でした。

スケルツォ3番は非常に素晴らしかった!感動しました。

ユニークさの中に説得力を感じさせる、魅力的な演奏だったと思います♪

余談ですが・・・、暗譜が飛んでしまったところがありましたが、演奏に影響がない程度だったと思いますので、ぜひパスしてほしいと思います!

Qianlin Tan(中国)20:00

情報がありませんでした;;

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • ノクターン第14番 嬰へ短調 Op.48-2
  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • エチュード 嬰ハ短調 Op.10-4
  • エチュード イ短調 Op.10-2
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31

昼の部ラストを飾ったのは、透明感のある音色が印象的な演奏。

毎日みなさん同じ楽器を使っているとは思えないほど、それぞれのピアニストが全く異なる音を紡いでいて、本当に面白い。

この方は一音一音にしっかりと芯があり、クリアな響きが魅力的。

ただ、その分、音楽が少しあっさり流れてしまう場面もあり、もう少し余韻や間があっても良いのではと感じるところもありました。

とはいえ、全体を通して艶やかで整った演奏で、美しかったと思います。

6日目 夜の部 感想

Chopin Institute

さて、続いては夜の部の感想に行きます!

Nachuan Tao (中国)0:00

2022年 FWCO’s Young Musicians Concerto Competition 第1位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • マズルカ ロ短調 Op.33-4
  • ノクターン第18番 ホ長調 Op.62-2
  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54

丁寧に弾かれてはいるのですが、こちらに強く訴えかけてくるものはあまり感じられず、やや淡々とした印象を受けました。(個人的にですよ!笑)

なんでそう感じるのか自分で説明できれば良いのですが・・・すみません、分かりません;;笑

いや、分からへんのかーい。(予備予選中盤になり、アガサ、疲労が出てきた模様。)

音楽の流れとしては大きな破綻もなく整っており、無難にまとめられていました。

Ziye Tao(中国)0:30

ダン・タイ・ソンに師事。2025年 オーフス国際ピアノコンクール(16-21歳部門)第1位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード 嬰ハ短調 Op.10-4
  • エチュード 嬰ト短調 Op.25-6
  • エチュード 嬰ハ短調 Op.25-7
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ ホ短調 Op.41-1

音の粒立ちが非常に美しく、クリアで清々しい響きが印象的でした。

どの曲でも音がきちんとコントロールされていて、丁寧に積み上げられた音楽が伝わってきます。

エチュード3曲はいずれも完成度が高く、それぞれの曲の個性に合わせた表現がなされていて、とても素晴らしかったです。

Hao Tian(中国)1:00

2022年 珠海国際モーツァルトピアノコンクール(グループC)第2位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • ノクターン第17番 ロ長調 Op.62-1
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ イ短調 Op.59-1

1曲目のノクターンから、惹き込まれるような素晴らしい音色が印象的でした。

ズンと心に響く重厚な響きから、透き通るような繊細な音色まで、自在に操る手腕には驚かされます。

表現には少し強めの個性も感じられましたが、それがショパンの音楽性を損なうことはなく、むしろ音楽の魅力を引き立てていたように思います。

独特な姿勢での演奏も印象的で、視覚的にもユニークな魅力がありました。

Shunshun Tie(中国)1:30

前回も出場。2016年 北京・若いピアニストのための国際ショパンコンクール第1位。

使用ピアノ:YAMAHA

  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • エチュード 嬰ハ短調 Op.25-7
  • スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
  • マズルカ 嬰ハ短調 Op.30-4

おかえりYAMAHA!って思わず言いたくなる、久々のYAMAHAの登場。

ここまでたくさんの演奏を聴いてきて、もう「みんな違ってみんないい」モードに突入している自分がいますが、そんな中でも、エチュード10-8で一気に惹き込まれました。

抜群の安定感と爽快感、うますぎて逆に笑ってしまうレベル。ハハ!

25-5も、続くマズルカも、また、ちょっとクセがあって心地よく、気づけば「この人のセンス、めっちゃ好きかも…」とハマっている自分に気づきました。ラストのスケルツォも言わずもがな。

素晴らしかったですね。中国勢恐るべし。

個人的に推しです。レッツゴーシュンシュン!(あぁ、もう変なテンションに・・・。)

1次予選でもお会いできますように♪

Mateusz Tomica(ポーランド)2:30

前回も出場。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード イ短調 Op.25-11
  • エチュード ハ長調 Op.10-7
  • ノクターン 第7番 嬰ハ短調 Op.27-1
  • スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20
  • マズルカ 嬰ハ短調 Op.30-4

クセが強めの中国勢のあとに登場した本場ポーランド!…アガサ、思わず白目。

これまでの熱量たっぷりな演奏とは打って変わって、誠実で繊細、そして真面目な音色で綺麗。

でも、あまりに真っ直ぐすぎて、直前のシュンシュンの濃厚演奏に心を持っていかれた状態では、どこか物足りなさを感じてしまうという不思議現象。(決して悪い演奏ではないのに…!)

全体としてとても丁寧で綺麗にまとまっていて、きっと別の流れで聴いていたらまた印象も違っていたかも。

演奏順の影響って、思っている以上に大きいですね・・・。

Julian Trevelyan(イギリス)3:00

2015年 ロン=ティボー国際コンクール第2位。2023年 ウラディミール・ホロヴィッツ記念 若いピアニストのための国際コンクール(ジュネーヴ)銀メダル。2024年 リーズ国際ピアノコンクール第5位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
  • エチュード 変ホ長調 Op.10-11
  • ノクターン第3番 ロ長調 Op.9-3
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ 嬰ハ短調 Op.41-4

確固たる自信を持って演奏されているのが全体から伝わってきました。

特にノクターンが印象的で、儚さの中にどこか洒落た雰囲気が漂っていて素敵。

ちょっと都会的な香りのするノクターンというか…。

エチュードはやや音が硬く聞こえる場面もありましたが、演奏者の中でしっかりとしたイメージがあるのだろうなと感じました。

Vojtěch Trubač(チェコ)3:30

2022年 58th International Music Competition Beethoven’s Hradec 第2位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • ノクターン第8番 変ニ長調 Op.27-2
  • エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
  • エチュード 変イ長調 Op.10-10
  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20

チェコと言えば、アガサの相棒グランドピアノもチェコで作られているのでなぜか勝手に親近感。(何の話。)

スタインウェイを使用されているはずなのに、どこかヤマハのようなまろやかで温厚な音色に感じられました。

耳にやさしく、ずっと聴いていたくなるような心地よさ。

角が取れていて柔らかく包み込むような音が印象的で、自然と引き込まれる演奏でした。

まとめ

6日目は、13名の方々が演奏されました。

素晴らしい演奏者に、まずは盛大な拍手を♪

6日目でアガサが気になった方々は、以下の5名です!(ほぼ中国。)

  • Szu-yu Su(台湾)
  • Yutong Sun (中国)
  • Ziye Tao(中国)
  • Hao Tian(中国)
  • Shunshun Tie(中国)

さて、次は後半戦に入った7日目の感想を記録していきます。

だんだん感想を綴っていく中で、疲労により壊れていくアガサも見ものですよ、みなさん^^

皆さんも一緒に、引き続き予備予選を楽しみましょう♪

目次