【2日目感想】ショパン国際ピアノコンクール2025【予備予選】

アガサ

モインモイン!みなさんこんにちは♪
ピアノ大好き主婦で、管理人のアガサです^^

ショパン国際ピアノコンクールの予備予選、2日目が終了しましたので1日目に引き続き感想を綴っていこうと思います。

2日目の日本人演奏者は1名。京増修史さんです♪

ちなみに…まだまだ続く予備予選ですが、一応168名全員分の感想を綴っていく予定です!

かなりの長丁場となるので、正直なところ途中で力尽きてしまうかもしれませんが(笑)、できるだけ最後まで頑張ってみようと思っています。

1日目の感想は以下のリンクよりご覧ください^^

ご覧いただいている皆さんも、配信をご覧いただきながらご自身の感想と照らし合わせながら読んでいただくとまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。

ぜひ、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです^^

ショパン国際ピアノコンクール スケジュール

予備予選:2025年4月23日(水)〜2025年5月4日(日)
予備予選通過者発表:5月6日(火)17時30分(現地10時30分)配信あり
開会記念コンサート:10月2日(木)
1次予選:10月3日(金)〜10月7日(火)
2次予選:10月9日(木)〜10月12日(日)
3次予選:10月14日(火)〜10月16日(木)
本選:10月18日(土)〜10月20日(月)

上記は全て2025年4月23日時点での情報です。
変更となる場合がありますので必ず以下の公式サイトをご参照ください。

目次

2日目 昼の部 感想

Chopin Institute

京増修史(日本)17:00

第18回 ショパン国際ピアノコンクール本大会出場。

使用ピアノ:YAMAHA

  • エチュード イ短調 Op.25-11 「木枯らし」
  • エチュード 変イ長調 Op.10-10
  • ノクターン第18番 ホ長調 Op.62-2
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ 嬰へ短調 Op.59-3

2日目のトップバッターは日本から、京増さん♪

1曲目のエチュードOp.25-11「木枯らし」から、鳥肌が立つような演奏。

2日目の最初という独特の緊張感の中、まるでリサイタルのような落ち着きと集中力を感じさせる圧巻の出来でした。

続くOp.10-10も美しく流れ、音楽が自然に息づいているよう。

選ばれたピアノはヤマハ。明晰さとしなやかさが光る音色で、彼の個性と見事に調和していたのが印象的でした^^

身体の動きにも一切の無駄がなく、必要最小限の動きで音に集中する姿勢も非常に好感。

これはもう……パス確定、ですね!笑

Ariya Laothitipong(タイ)17:30

2023年 ナッシュビル国際ショパンピアノコンクールファイナリスト。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード 嬰ハ短調 Op.10-4
  • エチュード ホ短調 Op.25-5
  • ノクターン第17番 ロ長調 Op.62-1
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31
  • マズルカ 変ニ長調 Op.30-3

序盤からかなり指が震えていらして、「がんばれ、がんばれ!」と、こちらも思わず手を握りしめながら見守っていました;;

大きな緊張の中でも、なんとか自分の音楽を届けようとされていた姿がとても印象的でした。

ダイナミックに音楽を表現しようとする意志がはっきりと感じられ、テンポの乱れやミスなど動揺の見える場面もありましたが、それでも彼女なりの魅力が最後までしっかりと伝わってきました。

懸命さと個性がしっかり共存した、忘れがたい演奏でした。

Gichang Lee(韓国)18:00

2024年 ブゾーニ国際ピアノコンクール グローカルプロジェクト出場。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ハ短調 Op.10-12 「革命」
  • エチュード 変イ長調 Op.10-10
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31
  • マズルカ 変ロ短調 Op.24-4

テクニックは十分で、難しい部分も軽々と弾きこなしている印象でした。

全体に余裕を感じさせ、力まず自然体で演奏しているのが好印象。

スケルツォ第2番は、全体的に力強く迫力がありましたが、中間部の流れが少しぷつぷつ切れている印象があり、そこが惜しかったです。

音楽的表現には独特の個性があって、他の演奏とは違う面白さがありました。

緩急の付け方もユニークで、ダイナミクスの幅広さが曲の感情をうまく引き出していましたね。

Kwanwook Lee(韓国)19:00

2023年 イサン・ユン国際コンクール出場。TBC音楽コンクール第2位。

使用ピアノ:YAMAHA

  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • エチュード 変イ長調 Op.10-10
  • エチュード イ短調 Op.25-11 「木枯らし」
  • ノクターン第8番 変ニ長調 Op.27-2
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31

非常に優しく繊細な音色が印象的で、透明感のある美しい響きを聴かせてくれルカただなと思いました。

細やかな表現力が際立ち、一つ一つの音が丁寧に響き渡っているのが伝わってきます。

音のクリアさが際立ち、聴く側にストレートに届く演奏で、特に静かなパッセージでは空気が澄んだような清らかさを感じられました。

全体を通して表現がわかりやすく、曲の世界観に自然と引き込まれていく感じ!

落ち着きと丁寧さを兼ね備えた演奏で素晴らしかったです♪

Bowen Li(中国)19:30

2020年 スクリャービン国際ピアノコンクール第1位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • ノクターン第17番 ロ長調 Op.62-1
  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード 変イ長調 Op.10-10
  • スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
  • マズルカ 嬰ハ短調 Op.30-4

1曲目のノクターンの1音目から、ぐっと引き込まれるような演奏。

最初のフレーズで一気に空気を支配するような集中力がありました。

全曲を通して落ち着きがあり、音の処理もコントロールとても丁寧。

テクニックの確かさはもちろんですが、それ以上に音楽的な引き出しの多さが印象的で、どのフレーズにも説得力がありました!

特にスケルツォ1番のコーダは必聴です!

この曲はどう表現してくれるんだろう?と、次の曲が待ち遠しくなるような演奏で、聴き終わった後はリサイタルに行った後かのような満足感に満たされるほど、個人的にはかなり惹かれるピアニストでした♪

Luwangzi Li(中国)20:00

2025年 シンガポール国際ピアノコンクール審査員賞受賞。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
  • エチュード イ短調 Op.25-4
  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31

この方も本当に素晴らしかったです!

変に癖を入れすぎることなく、あくまで王道を行くような演奏スタイルでしたが、それでいて決して平坦ではなく、しっかりと聴き応えがありました。

一音一音に誠実さを感じるような演奏で、聴衆をしっかり満足させてくれる力があると感じました。

派手さよりも音楽そのものの良さを丁寧に届けようとしているのが伝わってきて、とても好印象でした。

まだお若いのに、ここまで完成度の高い演奏ができるなんて…本当に驚きました。

音楽に対する深い理解と、それを表現するテクニックの両方をしっかりと備えていて、思わず聴き入ってしまいます。

いやしかし、こんな方がショパコン予備予選にゴロゴロいるわけですからね…(言い方。笑)

冗談抜きで、ショパコンのレベルの高さに改めて驚かされます。恐るべしです。

2日目 夜の部 感想

Chopin Institute

さて、続いては夜の部の感想に行きます!

Tianyou Li(中国)0:00

2025年 シンガポール国際ピアノコンクール第1位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード イ短調 Op.25-4
  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • ノクターン ホ長調 Op.62-2
  • スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31

全体的に安定感のある演奏でした。

細部まで丁寧に作られていて、誠実な音楽づくりをされている印象。

大きく目立つ個性や飛び抜けた特徴があるタイプではないものの、その分、作品そのものにしっかりと寄り添った、端正なアプローチだったと思います。

Xiaoxuan Li(中国)0:30

ダン・タイ・ソンに師事。2018年 クリーヴランド国際ピアノコンクール 金賞・ベートーヴェン賞(2018)。前回も出場。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード 嬰ト短調 Op.25-6
  • エチュード ハ長調 Op.10-1
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • マズルカ ロ短調 Op.33-4
  • スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39

響きの美しさが印象的で、全曲を通して耳に心地よい豊かな音が続いていたのが印象的。

演奏全体においては特定の曲で突出して何かが際立つというよりも、どの曲も丁寧に扱いながら、全体として完成度の高いまとまりを感じさせてくれました。

Xinjie Li(中国)1:00

Yamaha Competition for Young Pianists第2位。前回も出場。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ハ長調 Op.10-1
  • エチュード イ短調 Op.25-4
  • ノクターン 変ホ長調 Op.55-2
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ ト長調 Op.50-1

細かい部分での乱れや音の不安定さはあったものの、一つひとつの音に対して丁寧に取り組もうとしている様子が印象的で、誠実な演奏だったと思います。

ショパンらしさや個性といった部分ではやや控えめで、丁寧に音を並べているような印象を受けたのも正直なところです。

Zhexiang Li(中国)1:30

2024年 サンタ・チェチーリア国際コンクール第1位。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード イ短調 Op.25-11「木枯らし」
  • エチュード ロ短調 Op.25-10
  • ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
  • スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
  • マズルカ 嬰ハ短調 Op.50-3

Liさんがここにきてようやく終わりました。

皆さん気づきましたか?ここでなんと6人目のLiさん!

アルファベット順の演奏なのでLiさんばかりになるのは仕方ないいのですが・・・、もう誰が誰だか状態に陥っている私。(笑)

この方は、舞台の空気に飲まれることなく、自分のペースをしっかり保たれているのが印象的でした。

テクニックはもちろんですがたっぷりと歌い上げていましたね。

Juhee Lim(韓国)2:30

2021年 クララ・ハスキル国際ピアノコンクール ファイナリスト。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • マズルカ イ短調 Op.59-1
  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード ハ長調 Op.10-7
  • エチュード ホ長調 Op.10-3「別れの曲」
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54

確かなテクニックと豊かな音楽性が随所に感じられる演奏。

終始落ち着いた佇まいで、舞台上でも自分の世界をしっかり保っている様子が伝わってきました。

それぞれのフレーズに「こう聴かせたいんだろうな」という意思が込められていて、音楽の流れが自然に感じられるのも魅力的。

Hao-Wei Lin(台湾)3:00

2019年 エピナル国際ピアノコンクール第2位。前回の最年少出場者。

使用ピアノ:Steinway & Sons

  • エチュード ヘ長調 Op.10-8
  • エチュード 変ホ長調 Op.10-11
  • ノクターン第8番 変ニ長調 Op.27-2
  • スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
  • マズルカ イ短調 Op.59-1

とても魅力的な音を紡がれる方で、1曲目のノクターンの冒頭から、一気に彼の世界観へと引き込まれました。

全体的に繊細な音作りが印象的で、音の一つひとつに対して丁寧に向き合っているのが伝わってきます。

じっくりと耳を傾けたくなるような、深みのある演奏で良かったと思います!

まとめ

以上。2日目の感想でした♪

1日目のようなボリュームで感想を綴っていると果てしないので・・・今回はあっさり目に^^笑

まずは、12名の素晴らしい演奏者に盛大な拍手を♪

2日目でアガサが気になった方々は、以下の5名です!

  • 京増修史(日本)
  • Kwanwook Lee(韓国)
  • Bowen Li(中国)
  • Luwangzi Li(中国)
  • Juhee Lim(韓国)

さて、次は3日目の感想を記録していきます。

皆さんも一緒に、引き続き予備予選を楽しみましょう♪

目次