みなさん、こんにちは♪
ピアノ大好き主婦のアガサです!
先日、反田恭平さんのピアノ・リサイタル 2024に行ってまいりましたので、感想を綴っていきます。
かなり赤裸々に思いの丈を綴っておりますので、もしご不快に思われる方がいらっしゃいましたらすみません!(先に謝るスタイル)
今回の感想を、一言でまとめるとズバリこうです。
反田さん進化しすぎて異次元の世界に!?取り残されちゃったにわかファン、アガサ。
変なタイトル!!!でも気になる!!笑
曲目と感想を、詳しく載せていきます!
会場
今回の会場は、高知県にある高知県立県民文化ホールのオレンジホール。
1,507席の座席数を有する高知県内最大の多目的ホールで、クラシック音楽にも十分対応できることを主眼において設計されているそうです。
そして、気になる座席はというと前から5列目!
なのに・・・、まさかの上手の一番端でした(笑)
なんてこった・・・。
チケットぴあの抽選で当たったチケットだから、座席指定できなかったのよ・・・。こればっかりは仕方ないね。
チケットが取れたこと自体、奇跡なので座席はわがまま言ってられません。(笑)
こちらの会場初めてだったのですが、建物自体はそこまで新しくないかと思うのですが、どこもとても綺麗にされていらっしゃって素敵でした♪
プログラムと感想
プログラムは以下の通りです!
幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61
夜のガスパール
組曲「展覧会の絵」
開演時間を少し過ぎてから、待ちに待ったリサイタルが始まりました。
今回のリサイタルツアーは、高知公演が最後だったのでお客様もあたたかい拍手で反田さんを迎えていました。
ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61
ショパコンで、奥様の小林愛実さんがこの曲を演奏されていましたね。
プログラムの楽曲紹介で、ご友人でピアニストの務川さんが綴られていまいしたが、反田さんはショパコンではショパンの若い時期〜中期の作品が多かったので、晩年に書かれたこの偉大な曲をどう演奏されるのかとても楽しみにしていました。
弾き始めてすぐに、まず『演奏スタイル結構変わった・・・?』と、感じました。
決して悪い意味ではなく、音色一つ一つがより洗練され繊細にまろやかになられたな、と思ったんです。
油断すると聞き逃してしまいそうに儚くて脆い、だけど美しい、そんな音色が印象的。
反田さん独特の表現もふんだんに見せてもらい、聞かせるところはしっかり聞かせてくれてホロリとしてしまう場面もありました。
が、ルバートがかなり効いてて、全体的にかなり抑え気味の印象は受けました。
リサイタルで様々な会場を回られて、この演奏に納められたんだな・・・と感慨深くなりながらも、若干クセ強になったか・・・?とほのかに思ったり思わなかったり。(笑)
反田さんのショパコンの演奏の印象が強すぎる私は「あれ?あれれ?」と少し戸惑ってしまったのが本音。
ラヴェル:夜のガスパール
夜のガスパールは、以下の3曲に分かれています。
- オンディーヌ
- 絞首台
- スカルボ
分かりやすく言うと、ピアノソナタのように3楽章に分かれているという感じです!
ラヴェル初期のピアノ曲の最高傑作であるとも言われている、この曲。
こちらもまた、全体的に抑え気味でしたかね・・・。
私が座ってる位置が端っこだから余計そう感じたのかもしれない・・・。
それは、あるかもしれない(笑)
とはいえ、、やはり素晴らしい技術と表現力!脱帽です。
一般人では到底到達しきれないであろう、技術と卓越した音色の嵐で圧巻でした。
特に印象的だったのは、2曲目の“絞首台”。
最初から最後まで、葬送の鐘のような不気味な音色が続くのですが、反田さんの演奏はまさに「狂気」「哀愁」「恐怖」がひしひしと伝わってくる感じ。
不気味で独特な和声感が、面白い。
その重さを残したまま3曲目の「スカルボ」に突入。
急速なパッセージや強弱の激しさ、そして不気味な旋律が、自由に飛び回る小悪魔を描いていると言われている「スカルボ」。
この曲は作曲家のラベル自身が、当時最も難しいとされていたバラキレフの『イスラメイ』をも凌ぐ演奏技巧が必要だと言っていたそうです。
恐ろしすぎる。譜面見てもなんのこっちゃよ。
聞いててもなんのこっちゃよ。
しっかりと存分に、魅せて聴かせてくれました!
超絶技巧を芸術として聴かせられる反田さんて、もしや化け物?
いや、もはや異次元に行かれてしまったのか?と、終始呆然でした。
進化し続けて、これが今の「反田恭平」なのか・・・と、まさに取り残されたにわかファンの気持ちで、前半は終了しました。
この気持ちのまま休憩中過ごしてたら、まさかの結婚指輪を落としてしまいました!(笑)
どんだけーーー!!!!
本当に演奏を聞いて気分がふわふわしてたから、やってしまった。
でも、終演後に無事見つかりましたので皆様ご心配なく!
1番心配してるの俺やで。
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
休憩が明けて、後半はムソルグスキーの「展覧会の絵」。
曲の構成は、以下の通りです。
- プロムナード
- 小人
- プロムナード
- 古城
- プロムナード
- チュイルリーの庭
- ビドロ(牛車)
- プロムナード
- 卵の殻をつけた雛の踊り
- サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
- プロムナード
- リモージュの市場
- カタコンベ
- 死せる言葉による死者への呼びかけ
- 鶏の足の上に建つ小屋(バーバ・ヤガー)
- キエフの大門
作曲者のムソルグスキーが、親友ヴィクトル・ハルトマンを亡くした後の遺作展で、インスピレーションを得て書いた曲と言われています。
有名な「プロムナード」は、ムソルグスキー自身が展覧会を歩いて回る姿を表現しているとも言われているんですよね。
表現が難しいと一言で言ってしまうには、あまりにも陳腐なほどに奥が深いこの作品。
私は、結構好きな楽曲なので、反田さんがどのような演奏をされるのか1番楽しみにしていました。
ピアノ1台で弾いているとは思えないほどの、迫力でした。
オーケストラの組曲を聴き終えたかのような、一本の壮大な映画を見終えたかのような満足感と多幸感に包まれていました。
まさに、展覧会の絵を見て回っているかのような不思議な感覚。
ユニークな曲、優雅な曲、おどろおどろしい曲、重々しい曲、軽快な曲などどんどん展開が変わり、構成が非常に面白いので、様々な反田さんが見られて非常に興味深かったです。
圧巻の演奏に、これまた取り残された私。
その時の気持ちはというと・・・、
反田さん、やっぱり異次元の人になってしまった。(涙)
出ました、異次元!(笑)
もはや、そう思ってしまうような本当に経験したことない表現力と音色を全身に浴びて茫然自失といったところでしょうか。
進化に進化を重ねて、反田恭平さんは異次元の方になられましたよ、みなさん!(笑)
アンコールプログラム
アンコールは、全部で4曲でした。
大阪公演では5曲演奏されたと見ていたので、少し期待していたのですが4曲でした!(笑)
アンコールでは、知名度の高い曲を持ってきてくれるあたり反田さんの優しさが滲み出ていますよね。
今回の演奏曲目は、どちらかというとマイナーな曲だったのでご存知ない方も多くいらっしゃったのではないかと思うんです。
展覧会の絵のプロムナードを弾きだした時に、一瞬客席がザワっとしたのと、前のお客様が「このメロディー聞いたことあるね」と隣の方とお話しされていたので、やはり組曲としての認識や知名度はあまりないのかな・・・と思いました。
最初のプロムナードは聞いたことあったけど、それ以外は全くわからん!(笑)こんな曲だったんや・・・て、感じ。
そうだよね。全体的に、ピアノ上級者向けへのリサイタルというような感じだったかなと思うよ。
個人的には、シューマン=リストの献呈が聞けて、とても嬉しかったです♪
トロイメライも、繊細でどこか儚くて憂いを帯びたような、聞いたことのない表現でとても素敵でした。
お子様に普段弾いてらっしゃるんだろうな・・・と思って、内心微笑んでました。(笑)
ただ、アンコール曲も癖つよめでしたね。
以前は、「ここはこう弾くか?・・・おー!やっぱりー!」
て、感じだったのが
「ここはこう弾くよね?・・・あれれ?全然違った。」
ということが多くて、戸惑ってしまったのも事実。
でも冷静に考えて、あんな大曲を弾いた後に4曲も演奏してくださって「本当にありがとうございます!」と言う気持ちでいっぱいでした。
終演後は、CD購入特典のサイン会へ。
私は開演前に購入していたので、終演後はすぐにサイン会の列に並びました。
お客様の数がかなり多くサイン会自体が流れ作業のような感じだったので、小林愛実さんの時のようにはお話できなかったのですがありがたくサインをいただいて帰宅しました♪
これで、ご夫婦のサインが揃ったのよ!嬉しい♪
家宝にしないとね!
まとめ
と言うことで、今回は 反田恭平さんのピアノ・リサイタル 2024の感想でした!
全体的に今回の演奏は、作曲家の思いを投影して演奏するというよりは、反田さんの思いずどん!解釈ずどん!という形だったのかなーと個人的に感じました。
ショパコンの時はね、結構正統派の方でその中でも反田さん独特の表現が見られたり、っていうバランスがとてもよかったのよ。
決して今回の演奏が悪いと言っているわけではなく、かなり演奏スタイルが変わっていたので驚いたしまったんですよね。
それで、ついていくのに必死で凄過ぎて立ち止まっていたら、反田さんが異次元に行っちゃってた⭐︎ということです。(笑)
いつまでもショパコンの話を持ち出してごめんなさいなんですが、私は当時の反田さんの演奏スタイルが結構好みだったので、驚きの方が大きかったのです。
それでも、進化した反田さんを生で感じることができて生の音を近くで聴くことができて、本当に嬉しかったです。
人間、皆そのままなんてことはありませんもんね。
絶対に進化していきます。
どんな偉大なピアニストも演奏スタイルが変わったり、曲に対する解釈が変わって行ったりします。
ご結婚もされて、お子様もお生まれになって、ご自身の楽団も作ってコンサートもされて・・・、反田さんがそりゃ進化しないわけがないんですよね。
いつまでも過去に取り残されていたのは、にわかファンの私だったのかもしれません。
にわかって自分で言うの悲しいな・・・。(笑)
かなり自虐入ってて、見るに耐えない。
ごめんなさーーーーーい!!!!(涙)
ということで、素晴らしい経験をさせていただき、感謝の1日でした!
最後まで、ご覧いただきありがとうございました♪