モインモイン!皆さん、こんにちは♪
ピアノ大好き主婦のアガサです。
先日、ピアニストの亀井聖矢さんのピアノリサイタルに行ってまいりました!
数日たった今も興奮冷めやらぬ・・・といった状態の中、この熱い気持ちを忘れぬうちに曲目と感想を正直に綴っていきます♪
亀井聖矢さんの主な受賞歴は以下の通りです。
第43回ピティナ・ピアノコンペティション特級 グランプリ
聴衆賞、文部科学大臣賞、スタインウェイ賞も同時受賞
第88回日本音楽コンクール 第1位
野村賞、井口賞、河合賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞、三宅賞、岩谷賞(聴衆賞)も同時受賞
第67回マリア・カナルス国際ピアノコンクール 第3位
第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール ファイナリスト
ロン=ティボー国際コンクールピアノ部門 第1位
評論家賞、聴衆賞も同時受賞
たくさん色々な賞を取ってるんだね〜。
そうなんだよ〜。
亀井くんは、国内だけじゃなく国際コンクールでも優秀な成績を収めた若きピアニストなの♪
まだ若いのにアグレッシブに活動していて、すごいなぁ。
現状に満足せず更に色々なコンクールを受け続けるって、ピアニストからしたらリスクもあるのにすごいことだよね。
実際にリサイタルはどんな感じだったの?
とにかくフレッシュでエネルギー溢れる天才だな、と感じたリサイタルだったよ♪
詳しく説明していくね!
会場
今回の会場は、ハイスタッフホール(観音寺市民会館)大ホールでした。
香川県観音寺市にあるホールです♪
ホールも綺麗で響きも良く、個人的に県内の中で1番お気に入りのホールです^^(実は地元なんです・・・照)
当日券の販売有りでバルコニー席だけ少し空いていましたが、ほぼ満員だったかと思います。
私は前から5列目の真ん中あたりの座席でした!(E列)
ピアノのリサイタルは後ろで聴きたいという方もいらっしゃいますが、私はできるだけ近くでリアルな息遣いや動き、そして生のピアノの音をダイレクトに堪能したい派なので、前の方の座席が取れる場合は取るようにしています!
結果的に、今回も文句なしの席でした♪幸
私は前から5列目の真ん中あたりの座席だったから、余すことなく亀井くんを堪能させてもらったよ〜。
ピアノの音色って前の方の座席だと聞こえにくい、ということはないの?
聞こえにくいと感じたことはないかな〜。
むしろ私はできるだけ近くでリアルな息遣いや動き、そして生のピアノの音をダイレクトに堪能したい派なんだよね♪
なるほどね!いいな〜。
お客様の客層としては、8割女性だった印象です。
小学生くらいの子供さんから、ご年配の方まで年齢層は幅広かったですよ♪
いや、本当にこんな田舎のホールまで来てくれて、本当にありがとう亀井くん!って感じだよ・・・。
忙しいだろうに全国を回ってリサイタルしてるんだもんね。
申し訳ないから、せめてうどんだけでも食べてって・・・ってずっと思ってた。
いや、演奏に集中した方がいいんじゃ・・・?(笑)
地元民としてはこのように複雑な心境ではありましたが(笑)、この後そんな気持ちさえも吹っ飛んでしまうほど最高のリサイタルだったんです。
以下で、詳しく綴っていきますね♪
プログラムと感想
まずはプログラムを一覧でご紹介します♪
第1曲 変イ長調 op.34-1
第2曲 イ短調 op.34-2
第3曲 へ長調 op.34-3
「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」S.161/R.10-7 A55
「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2
開演時間になり、少し緊張気味のお顔で照れ臭そうに亀井くん登場!
会場は、大きな拍手で包まれました。
身長高くてスタイル良いし、照れてるの可愛いし生で見てもイケメンや・・・!!!!(涙)
と、ミーハーおばさん節が炸裂してました。(心の中でね)
だってめちゃくちゃ近かったのよ!感動したのよ!映像でもイケメンなのに、生の方がもっとイケメンなんかい!って・・・。(笑)
応援しているピアニストを普段映像の中でしか見ていないので、いざ本人が目の前にいるって、みなさん不思議な感じがしませんか?
何回何十回とこういう経験してもやはり慣れなくて、なんだか夢の中にいるようでした。
さて!
気を取り直して感想に参りましょう♪
ショパン:ワルツOp.34
まずは、ショパンのワルツから始まりました♪
実は、元々チケット購入した際にはワルツがプログラムに記載されていなかったので、「まさか聴けるなんて〜!」とウキウキ、そしてドキドキしながらの1曲目。
「変イ長調 op.34-1」♪
少し緊張した様子で始まった演奏でしたが、あっという間に華やかな雰囲気に一変しました♪
軽やかなタッチだけど芯のある煌びやかな演奏で、グッと観客を惹きつけてくれましたよ。
観客が入ったホールの響きを確かめながら、弾いているように感じました^^
2曲目の「イ短調 op.34-2」では、繊細なpで泣かせに来ましたね、亀井くん。(え?)
情熱的でエネルギッシュな演奏をするイメージの亀井くんですが、こんな抒情的な演奏も出来るんだ・・・と感心してしまいました。
3曲目の「へ長調 op.34-3」では、また雰囲気が変わり見事なテクニックを見せつけられました!
恐らく、ドイツ留学に行かれてから「ショパン」の音を探して、研究されている最中なのかなと思います。
ワルツの3曲とも短い曲ですが、今の亀井くんのベストスタイルでしっかり聴かせてくれました!
ワルツ3曲弾き終わると、ピアノの横に置いてあったマイクでなんと話し始めた亀井くん!
(リサイタルでお話されるのは清塚さんだけだと思ってました・・・すみません。どうやら亀井くんのリサイタルではお話されることが多いみたいです!)
皆さん、こんにちは!亀井聖矢です!
あ・・・明けましておめでとうございます!(笑)
と、何とも可愛らしい挨拶から始まって・・・
- 今日が、今年初めての本番
- 昨年(2023年)からドイツに留学している
- ドイツではこの時期は毎日雨ばかりなので今朝綺麗な青空が見られて嬉しい
- 香川県に来たのは初めてだけど、熱いお客様で嬉しい
と、言ったお話をしてくださいましたよ♪
お話ししている姿もとっても気さくで明るくて少しだけ照れ臭そうで、ニコニコお話してくれる亀井くんに、私だけでなく観客みんな心を持って行かれたと思います。(笑)
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 0p.60
お話が終わり、続いてはショパンの名曲「舟歌」。
ショパンが晩年に作曲した作品の中でも、特に有名で人気の曲ですね。
様々なピアニストの「舟歌」を聴いてきましたが、亀井くんの「舟歌」は真っ直ぐて芯がある。
それでいて、優しく旋律が心に語りかけてくるような・・・そんな「舟歌」。
水の流れに身を任せたゴンドラがゆっくりと進んでいく情景が目に浮かび、美しさの中にも、寂しさや痛み、そして孤独、そういったモノを垣間見れた素晴らしい演奏でした。
気づけば、頬を涙が伝っていたわ・・・。
感情を揺さぶる素晴らしい演奏だったってことだね。
そうなんだよ。
曲が終わって気付いたのだけど、お隣の方も号泣してた。
亀井くんが伝えたい「舟歌」、みんなの心にしっかり届いたよ。
演奏後は、またトークタイム♪
- ショパンとリストのプログラムを組んだので、ぜひそれぞれの作曲家の共通点や違いを見つけてみて欲しい
- 次の曲の「ダンテ」は地獄を思い浮かべて欲しい(地獄の怖い雰囲気を味わってください)(会場笑)
こういったお話を少しされてから、前半最後の曲に移りました。
リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」S.161/R.10-7 A55
今回、私は1番と言って良いほど、この「ダンテを読んで」を楽しみにしておりました。
イタリアの詩人「ダンテ・アリギエーリ」の作品「神曲」を読んだリストが、インスピレーションを受けて作ったこの曲。
リストの作品の中でも特に好きな作品なのですが・・・結論から言うと、
亀井くんの「ダンテ」・・・・・最高すぎた!!(涙)
えーー!どんな感じだったのか気になるなぁ。
でもあまり聴いたことがない曲だから、どんな曲かも気になる!
そうだよね。
詳しい曲の感想の前に、ダンテの「神曲」について少しだけ解説するね!
詳しい曲の感想の前に、ダンテの「神曲」について少しだけ解説!
この物語は、作者のダンテが「地獄」「煉獄」「天国」の3つの世界を旅するお話です。(生きていながら旅ができるというトンデモ設定です!)
お話というよりは、正しくは詩ですが・・・。
ダンテはこの3つの世界を順番に辿っていき、道中で歴史上の有名人物や神話上の人物などに出会いながら進んでいくというストーリー。
後世の芸術家にも多大な影響を及ぼした有名作品で、神曲を題材にした絵画なども数多くあります♪
この「神曲」を題材にして作曲された「ダンテを読んで」は、難易度としては(ピアニストからすると)異常なほど難しいというわけではありませんが・・・情景をいかに上手く表現できるかがキーポイントになる曲です。
ピアニストによって、様々な解釈がされるので表現方法もかなり異なります。
曲の冒頭から地獄への門が開かれ、おどろおどろしい旋律でたちまち地獄に突き落とされたかのような展開。
亀井くん、見事に表現していました。
技巧的にももちろん文句なしなのですが、感情にそのまま訴えかけてくるような激しく熱い演奏でまさに地獄そのもの。
中間部では、パオロとフランチェスカの愛の情景が浮かびまるで悲しみのパオロをフランチェスカが慰めているようで・・・自然と涙が溢れていました。
ラストは、神々しく感動的で美しいフィナーレを迎えます。
壮大な映画を一本見終わったかのような多幸感で全身が包まれ、満たされた気持ちでした。
前半終了後、会場の至る所から「凄すぎる!」「めちゃくちゃうまい」等の声が聞こえてきました♪
前半だけで会場のお客様みなさん亀井くんの虜になってましたよ〜。
そして、20分の休憩に入りました。
ショパン:「ドン・ジョバンニ」「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2
休憩明けから、またもや難曲!
この曲は、どうしてもブルースリウさんのイメージが強い私ですが・・・亀井くんの「ドン・ジョバンニ」も非常に聞き応えがありました!
どんどん展開していく変奏がとても楽しく、それぞれの違いも上手く表現されていて亀井くんも楽しそうに弾いていたのが印象的でした♪
この曲を選曲するあたり、やはり2025年開催のショパン国際ピアノコンクールを見据えているのかな・・・と聴きながら感じていました。
昨年からオールショパンプログラムの公演を行ったり、ショパンを熱心に研究している亀井くんですから、今よりさらに良い音のショパンになってくるんでしょうね・・・。
とても楽しみです!
そして、演奏が終わりお話タイムに。
- (演奏が激しかったので)1月だとは思えないほど熱い(会場笑)
- 次の曲が最後です、最後の力を振り絞って弾きます!笑(会場笑)
- これからも応援お願いします!
といったお話でした。
最後の力を振り絞ってって!可愛すぎないか・・・?
リスト:「ノルマ」の回想(ベッリーニ)S.394 R.133
この曲は、2019年に亀井くんがグランプリを獲得したピティナコンクールのセミファイナルで演奏した曲でもあります。
ベッリーニのオペラ「ノルマ」の主題に基づき作られたリストの名曲で、リストが作った楽興の曲の中で特に難易度が高いと言われています。
もうね、文句の付けようがないくらい、凄い演奏でした。圧巻!
「亀井くん、この曲好きなんだろうなぁ・・・」と聞いていてわかるほど、曲の最初から最後まで自信に満ち溢れていました。
素晴らしいテクニックで魅せるところは魅せてくれて、繊細な部分は琴線にそっと触れてくるような表現。
音が生きている・・・という表現が相応しいかわかりませんが、亀井くんの音色はとにかく生き生きとしていて美しいんです。
素晴らしい演奏で終了し、会場はスタンディングオベーションでした!
素晴らしいものを見てしまった・・・という状態で、私は半ば放心状態でしたよ・・・。
会場の熱い拍手とスタンディングオベーションの中、再び笑顔で登場した亀井くん。
アンコールはなんと・・・あの曲でしたよ!?
アンコールプログラム
アンコールの曲目は以下の2曲でした!
登場した亀井くん、マイクを持ち笑顔で「ありがとうございます!」と。
もう少し、聞きたいですか!?(笑)
なんて言うもんだから、会場は大盛り上がりですよ!
乗せ方がうまいのよ!
リスト:パガニーニによる大練習曲 第3曲「ラ・カンパネラ」S.141 R.3b 嬰ト短調
そして、アンコール1曲目に弾いてくれたのが、みんな大好き「ラ・カンパネラ」♪
演奏が始まった瞬間、会場から「おお・・!」と歓声と拍手が。
それを受けて、少し照れ臭そうに笑顔でこちらを見ながら演奏を続けた亀井くん。
かわいいな、おい。
かMウィくん可愛すぎて口悪くなってる!!
亀井くんの演奏する「ラ・カンパネラ」、亀井くんご本人のYouTubeにも映像がありますのでぜひご覧になってみてください♪
3年前の動画なので、今よりさらに若々しい演奏です★
いや〜・・・、それはそれは見事な演奏でした!
素晴らしいの一言です。
なんせ、亀井くんはこの曲を10歳から弾いてますもんね。
難曲を、いとも簡単にさらっと弾いてしまうんですから、超人です。
演奏終了後は、また会場からものすごい拍手とスタンディングオベーション!
そしてこの後ですよ、みなさん・・・。
亀井くんの凄さを実感したのは。
拍手の中、お決まりのはけて戻ってを繰り返した後、またはけようとしてチラッと客席に向いて指で「もう1曲?」と聞いてくる亀井くん。(亀井くんのリサイタルではお決まりのようです)
こんなアイドルみたいなことできるの!?亀井くん!お母さん心配!!!
誰がお母さんや。
冗談はさておき・・・(笑)
その「もう1曲?」に会場みんな大盛り上がりで、もう1曲弾いてくれました♪
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」変イ長調 Op.53
これまた有名曲!
ショパンの「英雄ポロネーズ」ですよ〜♪
亀井くん、これだけ難曲ばかり弾いて最後に英ポロ!?って思いましたよ・・・。スタミナもあるんだよね、凄いよ。
いやね、本当すごすぎますよ。
アンコールのラストに英ポロって・・・。
この曲の左手連打の練習で苦戦している私ですが、亀井くんの左手連打の速さに度肝抜かれましたね。
ひたすら勉強させてもらいつつ・・・、最後まで亀井くんらしい真っ直ぐで熱い演奏を聴かせてくれました!
演奏後は、もちろんスタンディングオベーション!
何回も出てきてくれて、最後は『もう弾きませんよ〜』の意味合いで鍵盤の蓋を閉めるというお茶目な一面も見せてくれました。(これも亀井くんリサイタルではお決まりのようです)
最高の演奏を聞かせてくれてありがとう!の意味を込めて拍手してるから、もう弾かなくて良いのよ!休んで!
と、心の中で思いながら拍手を送り続けました^^
最後まで生の亀井くんの姿を目に焼き付けて(笑)、ピアノリサイタルはこれで終了しました。
まとめ
というわけで、真面目に綴っていこうと思っていたのに終盤から砕けてしまいました。反省。
今回、感じた亀井くんの素晴らしいところはたくさんありますが、素人ながら特に感じたのは以下の点。
- ミスタッチがとても少ない
- 手が大きいからメロディーがはっきり聞こえてくる
- 亀井くんの音楽性、センスは化け物(良い意味で)
エネルギッシュで迫力満点の素晴らしいテクニックが見られました。
ショパンに関しては、リストほどまだ自分のものにしきれていない感じがしましたが、ドイツに留学しているということで今よりも更に彼のセンスに磨きがかかってくると思うと、1ファンとしては本当にこれからが楽しみです。
これだけ素晴らしい才能を持ってるんですから、きっともっとパワーアップしてくるはず!
とにかく今は、亀井くんがピアノをここまで続けてきてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、「香川県というド田舎にまで来てくれて本当にありがとう!」です。
終演後に、亀井くんのXにこんな投稿がアップされていました♪
気持ちのこもった可愛い似顔絵と共に映る亀井くん、とっても良い顔してますよね♪
リサイタルから帰るときも、リサイタルの翌日も、数日経った今でも、亀井くんのリサイタルのおかげで本当に幸せで満ち足りた気持ちで過ごすことができ、陳腐な言葉かもしれませんが「亀井くんは、お客様の心に残る演奏ができる素晴らしいピアニストだ」と心から実感しました。
良いピアノリサイタルに行った後、必ず私が思うことは
音楽って素晴らしい!ピアノって素晴らしい!!
ということです。
これからも益々輝いていってほしいです!!
ずっと、応援していきますよ〜!亀井くん、ありがとう!
2022年のロン=ティボー国際コンクール ピアノ部門で第1位を取った亀井くんが、ファイナルで演奏したサン=サーンスの「ピアノ協奏曲第5番」、もし聴かれたことない方はぜひ見てみてください。
私が亀井くんを好きになったのは、この映像がきっかけです。
亀井くんは2019年のロンディボーでこの曲の存在を知ったそうで、周りに反対されながらもこの曲に挑戦し、2022年ピティナと日本音楽コンクールの2つのコンクールでこの曲を演奏しグランプリになり、更にはロンディボーでも演奏し優勝した・・・という、夢のような展開になったきっかけの曲です。
今回は、熱く語りすぎて長くなってしまいましたが・・・、最後までご覧いただきありがとうございました!