モインモイン!皆さん、こんにちは♪
ピアノ大好き主婦のアガサです^^
今回は、クラシック初心者さんへ向けたオススメのクラシック曲紹介です!
今回で第3弾となりました♪
今回は、クラシックのピアノ曲から「ピアノソナタ」のご紹介をします♪
ピアノソナタの簡単な説明もありますので合わせてご覧くださいね。
ピアノソナタとは?
ピアノソナタとは、「ピアノ曲の形式の一つ」のことで、上の図のように基本的に1曲が複数の楽章に分かれています。
多くは3楽章や4楽章に分かれていますが、この形式に乗っ取っていない曲も複数あります。
ピアノソナタの歴史は非常に古く、ピアノという楽器になる前の”チェンバロ”や”クラヴィコード”などの楽器で演奏をすることを想定して作られた楽曲だったのです。
形式美というものが重要視されていた時代だからこそ、生み出されたものなんです。
様々な作曲家がこのピアノソナタを作曲していますが、モーツァルトやハイドンはピアノソナタの父と言われるほど後世に多大な影響を与えました。
時代の移り変わりとともに自由な表現が流行していった為、ピアノソナタが作られることは少なくなっていきましたがピアノ学習者にとってピアノソナタは避けては通れないバイブルと言っても過言ではないのです。
さて、上の図に出てきた”ソナタ形式”ですが、ピアノソナタでは基本となる形式ですので簡単に次の項でご説明します。
ソナタ形式とは?
ソナタの構成は基本的に、上の図のようになっています。
序奏・提示部・展開部・再現部・コーダという構成です。
流れとしては、簡単に言うと
- 基本はこんな感じだよと示す
- あの手この手を使って曲を盛り上げる
- 最初に戻って締めくくる
このような流れです。
この構成が基本ではありますが、この構成に則っていない曲もたくさんあります。
ポピュラー音楽も、”Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ”と構成されているものがほとんどですが、中には”サビ→Aメロ→サビ”といった構成の曲もありますね。
ソナタ形式も、同じように考えてください。
基本の構成はあるけれど、曲によっては違うこともあるんだ!と知っておくと混乱せずに受け入れることができるかと思います。
なるほど!
ポピュラー音楽で例えると一気にイメージしやすくなったわ!
クラシック音楽に馴染みがなくても身近な音楽に当てはめて考えると、分かりやすいよね♪
ところでさ、ピアノソナタって色々なところで同じメロディーが聞こえてくるけど、そういうものなの?
お!とってもいい質問だね♪
実は、それもソナタ形式の大きなポイントなの。
次で詳しく説明するね!
ソナタ形式の調の移り変わり
ソナタ形式の構成がわかったところで、次はもう少し踏み込んでみましょう。
ソナタ形式が使われる第1楽章の中で、何度も同じメロディーが違う雰囲気になって出てくることがあります。
明るいメロディーが次に出てきた時には、なんだか暗くなっていたり。
それは、上の図のような構成になっているからです。
主調と言われる”元となる調”をどんどん違う調に転回していき、最終的には最初の”元となる調”に戻って終わります。
その為、同じメロディーが何度も出てきても雰囲気が違うように感じるんです。
これもピアノソナタの形式と同じで、絶対ではありませんが基本はこの流れとなっています。
へ〜!調が変わっているってことだったんだ。
調については、ピアノをしていない方からするとなかなか難しいから、夫みたいに「曲の雰囲気が変わった」と思えるだけで十分だよ♪
ここまでで、なんとなくピアノソナタについてはご理解いただけたでしょうか。
次からご紹介するピアノソナタも、この内容を知った上で聞いてみるととても面白いはずです!
1度は聴くべき!ピアノソナタ
それでは、いよいよ1度は聴くべきピアノソナタを作曲家別にご紹介します♪
ピアノソナタの名曲は数えられないほどありますので、今回は初心者さんでも聴きやすいものを厳選しました。
今回、ご紹介する作曲家は以下の3名です!
モーツァルト
まずは、古典派音楽の代表格「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」の楽曲からです♪
モーツァルトのピアノソナタは、ピアノ学習者にとっては避けては通れない練習教材として、現代でも使用されています。
モーツァルトは、生涯で全18曲ものピアノソナタを書き上げました。
今回は、その中から特に有名で聴きやすい2曲をご紹介します!
ピアノソナタ第16番 ハ長調 K. 545
この曲は、モーツァルトのピアノソナタでも有名中の有名曲!
比較的難易度が低めなので、ピアノ学習者は必ずと言っていいほど練習する有名な楽曲です。
全3楽章で構成されています♪
モーツァル特有の、軽快で明るいシンプルなソナタを楽しむことができる1曲です♪
それぞれの楽章ごとによる曲調の違いなども楽しみながらぜひ聞いてみてください^^
ピアノソナタ第11番 イ長調 K. 331(トルコ行進曲付き)
「第1楽章アンダンテ・グラツィオーソ」「2楽章メヌエット」「3楽章トルコ風ロンド:アレグレット」の全3楽章で構成されており、第3楽章は有名な「トルコ行進曲」です♪
「トルコ行進曲」という名前と曲で非常に有名ですが、ソナタの一つの楽章であるということは、実はあまり知られていませんよね。
全楽章を通して、この曲も非常にモーツァルトらしさがふんだんに詰まった作品です。
第3楽章はもちろんのこと、第1楽章の主題がどんどん変化していくところや、第2楽章の美しい旋律も聴きどころです!
ベートーヴェン
続いてご紹介するのは、大作曲家先生!
「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」のソナタです。
ベートーヴェンは生涯で、なんと32曲ものピアノソナタを作りました。
ベートーヴェンのピアノソナタは有名曲が多すぎて選曲に苦戦したのですが・・・、聴きやすく有名な「三大ピアノソナタ」をご紹介します!
今回ご紹介する作品以外にも、ベートーヴェンのピアノソナタは有名作品がまだまだありますので、ぜひ聞いてみてください。
ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13『悲愴大ソナタ』
まず1曲目は、ベートーヴェンの初期の頃の作品で、当時この作品で名声を得たとも言われている名曲「悲愴」です。
上記で説明したベートーヴェンの3大ピアノソナタの一つでもあります。
全3楽章構成で、特に第2楽章は非常に有名なのでピアノを嗜んだことがない方でも聞いたことがあるのではないかと思います。
美しくもあり切なくもある、心に語りかけてくるような旋律は、非常に胸を打たれます。
有名な第2楽章がピックアップされがちですが、第1楽章と第3楽章も是非聞いて頂きたいです!
ベートーヴェンのこの曲に込めた切なさや苦悩などが感じられ、聞き応えがありますよ。
ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 『幻想曲風ソナタ』
こちらの曲も、ベートーヴェンの三大ピアノソナタの一つです。
「月光ソナタ」とも呼ばれており、第1楽章と第3楽章は非常に有名です。
第1楽章は、TVアニメ「名探偵コナン」の第11話「ピアノソナタ『月光』殺人事件」で使用されていた楽曲でも有名です。
第1楽章と第2楽章は非常にゆったりとした雰囲気で曲が進みますが、第3楽章は一気に雰囲気が変わり、曲の展開が目まぐるしく非常にかっこいいです!
第1楽章と第3楽章が有名ですが、全楽章通して緩急がわかりやすいので初心者さんでも聴きやすいです。
「これぞベートーヴェン!」という1曲ですので、ぜひ聞いていただきたい1曲です。
ピアノソナタ第23番 ヘ短調 作品57『熱情(アパショナータ)』
この曲もベートーヴェンの三大ピアノソナタの一つであり、「熱情」と呼ばれ親しまれています。
ベートーヴェンの作曲家人生の、中期ごろに描かれた作品です。
「熱情」というタイトルはベートーヴェン自ら付けたわけではありませんが、このタイトルの通り第1楽章と第3楽章は行き着く暇もないくほどに非常に激しく、終止感情が揺さぶられるようで熱い展開となっています。
緩やかな第2楽章のフィナーレでは、第3楽章につながるように切れ間なく作られていて非常に面白いです♪
この曲を作曲した1805年、ベートーヴェンはすでに難聴が始まっていました。
音楽家として耳が聞こえないという致命的な病に苦しめられたベートーヴェンの苦悩や絶望、そして激情をこの曲から感じることができます。
後の作曲家たちに多大な影響を与えた革命的な作品でもあるので、必ず聞いていただきたい1曲です。
第3楽章のフィナーレは、圧巻です。
ショパン
続いては、ロマン派音楽を代表する有名作曲家の「フレデリック・ショパン」です。
ショパンは、生涯で作曲した作品のほとんどがピアノ曲の為「ピアノの詩人」とも言われています。
ショパンが作曲したピアノソナタは全部で3曲。
これまでご紹介したモーツァルトやベートーヴェンに比べると、少なく感じますよね?
ソナタを3曲しか作らなかった理由として、「当時は小品集が流行していたため」「コンサートホールで演奏することを目的とされているピアノソナタは、サロンで演奏したいショパンの趣向に合わなかった」等とも言われていますが、明確な理由は語られておらず分かりません。
しかし、今回ご紹介するショパンのピアノソナタは妥協して書き上げた作品というわけではなく、ショパンの葛藤や苦悩などが表された名曲で、現在でも数多くのピアニストたちによって素晴らしい演奏がされています。
ぜひ、初心者さんにも聞いていただきたいのが以下の2曲です。
これまでご紹介したピアノソナタは、全て全3楽章の構成でしたが、ショパンのピアノソナタは全て全4楽章という大規模な構成となっています!
詳しく解説していきます♪
ピアノソナタ第2番 変ロ短調 作品35
この曲は、第3楽章が特に有名で、「葬送」や「葬送行進曲付き」とも呼ばれています。
「葬送」という言葉の通り、全ての楽章が短調(曲の雰囲気が暗い)で始まる為、全体的に暗く重々しいメロディーが印象的なピアノソナタです。
ショパンの祖国ポーランドが、他国に侵略されたことにより心を痛めたショパンが作曲したのでは、と考えられています。
しかし、途中で長調(曲の雰囲気が明るい)に転調する場面もあるため、暗い中にも希望を感じられる場面も多く非常に面白い展開の曲です。
作曲家のシューマンが、この曲を聞き「彼の最も狂気じみた4人の子供を無理矢理一緒にした」と皮肉を込めて称賛したことでも有名です。
古典的な方式に囚われず、4楽章構成で斬新なピアノソナタを生み出したことへの賛辞だったわけですが、ピアノソナタの傑作として現在も多くのピアニストやピアノ学習者によってこの曲は弾き継がれています。
ピアノソナタ第3番 ロ短調 作品58
ショパンが、世に残した3曲のピアノソナタの中で最後に作られた作品です。
前作は重々しく暗い雰囲気のピアノソナタでしたが、こちらの第3番はどちらかというと明るいイメージがあります。
全4楽章構成で、全ての楽章の終わりが長調(曲の雰囲気が明るい)で締めくられています。
2番では革新的なピアノソナタでシューマンに皮肉めいた称賛を受けましたが、この第3番は古典的な構成を取り入れ、曲想や規模も堂々たる大作である、と言われています。
ぜひ、第2番と聞き比べてみてくださいね♪
まとめ
今回は、ピアノソナタの解説とクラシック初心者さんへ向けたオススメのピアノソナタを7曲ご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
オススメ曲紹介では、個人的な好みも存分に入ってしまいました!(笑)
アガサがよく聞いていて、俺も聞いたことある曲はいっぱいあったよ〜。
ピアノソナタは、作曲家の人生や背景なども考えながら聞いたり、色々な曲の構成を比べてみたり楽しみ方がたくさんあるんだよね。
今回、ご紹介したピアノソナタは、現存するピアノソナタのほんの1部です。
もしご興味を持っていただけたなら、ぜひ他の作曲家のピアノソナタもたくさん聞いてみてください。
ピアノソナタの形式や構成をお伝えしましたが、難しく考えず大丈夫です。
なんとなく頭の片隅にこの知識があれば、様々なピアノソナタを比較しながら楽しむことができますし新たな名曲に出会うこともできます!
ぜひ、あなたのお気に入りのピアノソナタを見つけてくださいね^^
最後までご覧いただきありがとうございました!